イランでヒジャブを巡り、再び16歳の女性が死亡、警察が関与か
イランで服装規定を巡り、再び若い女性が警察に注意され、死亡する事件が起きた。
昏睡状態に陥り、脳死と宣告
亡くなったのは16歳の女性、Armita Geravandさんだ。彼女は10月1日、テヘランの地下鉄で、ヒジャブを適切に被らずに乗車したと考えられている。
その後、服装を取り締まる警察官と遭遇して争ったらしく、負傷した状態で列車から降ろされ、その後意識を失ったそうだ。
Iranian teenager Armita Geravand, 16, died, the state news agency IRNA reported. Geravand was pronounced ‘brain dead’ last week. She fell into coma earlier this month after a confrontation with officers enforcing the mandatory Islamic dress code https://t.co/hTXlgPeQ8Q pic.twitter.com/a9NY9pY9cU
— Reuters (@Reuters) October 28, 2023
やがてArmitaさんは入院するも、昏睡状態に陥り、生命維持装置を付けられ、先週脳死と宣告された。
16 yr old #ArmitaGeravand who was beaten by the morality police in the subway in Tehran for not wearing the compulsory hijab has officially been declared brain dead after weeks in a coma. We mourn. Again and again. Down with the Islamic Republic in Iran. pic.twitter.com/e8k2XMCDqV
— Nazanin Afshin-Jam MacKay (@NazaninAJ) October 23, 2023
人権団体も死亡を確認
イラン当局は当初、服装規定を巡り、Armitaさんが負傷したことを否定。しかし土曜日にはイスラム共和国国営通信社(IRNA)が、彼女の死亡を報じたという。
またノルウェーの人権団体「Hengaw」も、Armitaさんの死亡報告を受けとったことを認めている。
イランのクルド人地域における人権侵害を報告するために2016年に設立された「Hengaw」は、Armitaさんが「悲劇的に亡くなった」とウェブサイトで明らかにした。
昨年9月にも警察の暴行で女性が死亡
イランでは昨年9月、ヒジャブを適切に被っていなかったとして、マフサ・アミニさん(22)が拘束され、道徳警察による暴行が原因で死亡した。
この事件を受け、数カ月に及ぶ大規模な反政府抗議活動が巻き起こり、それはイラン各地に広がったという。
イランでは女性は髪を覆い、長くゆったりした服を着ることが法的に義務付けられている。
しかしマフサ・アミニさんの事件以来、レストランやショップなどの公共の場所でも、ヒジャブで頭を覆わない女性が増えているという。(了)
出典元:The Guardian:Iranian teenager dies after alleged hijab encounter with officers, reports say(10/28)