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初めてインターネットに繋がったアマゾンの部族、ポルノとSNSにハマる

初めてインターネットに繋がったアマゾンの部族、ポルノとSNSにハマる
YouTube/CADSD-Frank

アマゾン奥地の部族が、スターリンク(衛星インターネットアクセスサービス)のおかげで、インターネットを見れるようになった。だが、その結果は……ネットポルノやSNS中毒がはびこっただけだった、と部族の長老たちが嘆いている。

 

古い風習を守ってきた部族

 

地球上で最も孤立した地域の一つと言われる、ブラジルのイトゥイ川流域。そこに暮らす総数約2000人のマルボ族(Marubo)は、外界と接触する機会はあるが、もっぱら古くからの風習を守って生きている。食料は自給自足、部族独自の言葉を喋り、共同の小屋で眠る。もちろんインターネットなどはなかった。

 

だが、イーロン·マスク氏率いるスターリンク社が、2022年、ブラジルでサービスを開始。9カ月ほど前、このマルボ族にもインターネットがやって来た。最近現地を取材した海外メディアによると、ネットの影響はあまり思わしくないようだ。

 

ポルノとSNSに浸る若者

 

部族の一人、73才になるTsainama Maruboさんは、メディアにこう話す。

 

「それ(スターリンクのインターネット)が来た時は、みんな喜びました。けれど今、物事は悪い方に行っています。ネットのせいで若者たちが怠け者になりました。白人の習慣を学んだからです」

 

ネットが部族にとって役立つこともある。毒蛇に咬まれた時などに外部に緊急連絡できる。アマゾンの他の部族と繋がれる。若者が外界について学び、将来設計に役立てることもできる。

 

だが、悪い面の方が多い、と言うのはAlfredo Maruboさん。(マルボ族は全員Maruboという苗字だ)彼によると、マルボ族はもともと、公の場でキスをするのも憚るほど純潔を重んじる部族だった。ところがネットが来てから、「部族の若い男子が、変態的なポルノ動画をグループチャットでシェアして」いるという。そのため部族の大人たちは、「彼らがそのうち、ポルノ動画で行われていることをやりたくなるのではないか」と心配している。

 

また、TamaSay Maruboさんは、「一部の若者は部族の習慣を守っているが」と前置きしたうえで、「その他大勢が、昼間ずっとスマートフォンに貼り付いて過ごしている」と言う。一般の社会では許されるかもしれないが、狩りや釣りで日々の食料を得る彼らにとって、これは死活問題だ。

 

このままでは部族の文化も歴史も壊れてしまうと危惧した長老たちは、平日のネット利用を午前中の2時間、午後の4時間に制限すると決めたそう。(了)

 

出典元:New York Post:Remote Amazon tribe finally connects to internet — only to wind up hooked on porn, social media(6/4)
出典元:Metro:A remote tribe was given the internet for the first time – here’s how it’s gone(6/3)

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