米で謎の死を遂げたハクトウワシ、調査の結果意外すぎる事実が明らかに
アメリカの湖でハクトウワシが死んでいるのが発見され、その後意外な死因が明らかとなり、驚きが広がっている。
水面に浮かび死んでいたハクトウワシ
そのハクトウワシが見つかったのは、メイン州にある湖。
ワシは水面に浮かんだ状態で死んでおり、そばにはアビ(ハシグロアビ:アビ科の鳥:loon)のヒナの死骸もあったという。
しかし一体、なぜハクトウワシが死んでいたのか?不思議に思った科学者らは、ワシなどの死骸をウィスコンシン州にある国立野生動物ヘルスセンターへ送ったそうだ。
そして病理学者が調べた結果、ハクトウワシは心臓を一突きされて死んでいたことが明らかとなる。
ヒナの体にもワシの爪痕が
また病理学者が死んだアビのヒナを調べたところ、体にはワシの爪痕が残っていたという。
ハクトウワシはよくアビのヒナを獲物にしており、このヒナもワシに捕まえられて死んでいったと考えられている。
そこから考えて、ハクトウワシは怒ったアビの親鳥の攻撃を受け、鋭いクチバシで心臓を一突きされ、死んだことが明らかになったそうだ。
アメリカで保護されているハクトウワシ
ハクトウワシはアメリカでは保護されており、ネイティブ・アメリカンの人たちが伝統儀式で使うなどの特別な事情を除き、殺したり、所有したり、死骸を乱雑に扱うことも禁止されている。
一方、ハシグロアビと呼ばれる鳥は水鳥で、川や湖の岸辺の地上に少し窪みを作り植物を敷いて営巣するが、非繁殖期は海上で暮らすという。体長は80cmほどで、くちばしは真っすぐに伸びている。またカナダの1ドル硬貨の絵柄にもなっているそうだ。
野生動物の生物学者であるDanielle D’Auria氏は、メイン州内陸魚類野生動物局のブログにおいて、このニュースを投稿。これはアビが、ハクトウワシを殺すのを確認できた最初のケースであると記している。(了)
出典元:BBC:Canada v US: Loon stabs eagle through heart(5/22)