米の動物園で2羽のオスのペンギンが、卵を孵化させることに成功
アメリカの動物園で、オスのペンギンたちが協力して、卵から雛をかえすことに成功した。
同性のペアから生まれたペンギン
そのオスたちとは、フンボルトペンギンの「エルマー」と「リマ」だ。
ニューヨーク州にあるRosamond Gifford動物園で暮らす「エルマー」と「リマ」は、昨年の秋の繁殖期にお互いに気を遣い、一緒に過ごすようになったという。
この動物園には28羽のフンボルトペンギンがいるが、その中で「エルマー」と「リマ」は一緒に縄張りを守るようになったそうだ。
さらに飼育員が2羽に卵を与えたところ、「エルマー」と「リマ」は協力して温め続け、先日ついに雛が誕生した。
この赤ちゃんは、動物園で初めて同性のペアから生まれたペンギンになるという。
🐧🌈🐧 We have some very exciting news! The first chick to be fostered by a pair of same-sex penguins at the Rosamond Gifford Zoo hatched on January 1! Read the full news release here: https://t.co/NuVJMtLDde #Syracusezoo pic.twitter.com/nfbfiYL08p
— Rosamond Gifford Zoo (@SyracuseZoo) January 28, 2022
卵の扱いが上手ではない実の親
Rosamond Gifford動物園,の園長・Ted Fox氏は、次のように説明している。
「昨年の秋、エルマーとリマが一緒に石を運んでいるのに気づきました。これは求愛の初期段階で、巣を作る可能性のある場所を探していたのです。彼らは、早い段階からお互いにとても興味を持っていて、強いペアの絆の形成において典型的な兆候を示していました」
また飼育員は、この雛の実の親が「卵の扱いが上手ではない」と知っていたため、その卵を「エルマー」と「リマ」に与えてみたという。
そもそもペンギンは自分の卵と他の卵を区別することができない。そのため「エルマー」と「リマ」は単純に自分の卵だと判断したそうだ。
その後、2羽は交代で卵の上に座って温め、今年の1月1日にヒナが孵化することに。
ペルーとチリの海岸に生息するフンボルトペンギンは、その存在が脅かされている脆弱な種とされ、野生では気候変動や自然・人為的災害の影響を受けている可能性があるという。(了)
出典元:GMA:2 male penguins foster egg, raise hatchling together at New York zoo(2/1)