米動物園で飼育されていた14歳のトラ、新型コロナにより死亡
アメリカの動物園で飼育されていたアムールトラが、新型コロナウイルスに感染し、死亡した。
食事に興味を示さず、動くことも嫌がる
そのトラとは、オハイオ州の「コロンバス動物園・水族館」で飼育されていた「ジュピター」だ。
14歳になる「ジュピター」は6月22日、体調不良の徴候を示しはじめ、食事に興味を示さず、立ったり動いたり、または飼育員と交流したりすることを嫌がったという。
その後、検査が行われ、新型コロナに感染していることが示唆されたため、治療を開始。しかし病状の改善は見られず、6月26日には息を引き取ったそうだ。
慢性疾患で長期治療を受けていた
実は「ジュピター」には慢性疾患があり、長期的な治療を受けていたという。そのため抵抗力がなかったと見られ、この動物園で最初に新型コロナで死亡した動物となってしまった。
動物園側は、予防措置として猫や類人猿、クズリ(カワウソ、イタチなど)を扱うスタッフには、動物から6フィート(約1.8m)以内にいる時には、マスクを着用するよう求めているという。
猫科の動物や類人猿、クズリなどは新型コロナに感染しやすいとされ、2021年6月には、インドの「Vandalur動物園」で暮らしていた9歳のライオンが、新型コロナにより死亡している。
「ジュピター」は2007年7月にモスクワ動物園で誕生。その後、チェコの動物園で過ごし、2015年3月にコロンバス動物園に到着したという。
「ジュピター」はメスのトラ「マーラ」や「ナターシャ」とも友好的で、やがて9匹の子供の父親となり、そのうち6匹がコロンバス動物園で生まれたそうだ。(了)
出典元:METRO:Fourteen-year-old tiger dies after catching Covid at Ohio zoo(6/30)