女性への「ストリート・ハラスメント」に対し、フランスで罰金を科す法案を準備中
日本ではあまり見られないが、海外では男性が通行する女性に気軽に声をかけたり、付きまとったりする場面が見受けられる。
しかしフランスでは今後、そのような行為をした男性には罰金が科せられるかもしれない。
法案提出のため報告書を作成
フランス政府は現在、公共の場で女性に対しハラスメントを行った男性に対し、罰金を科すプランを作成しているという。
その報告書は、男女共同参画大臣のMarlene Schiappa氏によって立ち上げられた、「ストリート・ハラスメント」に関する議会の作業グループによって作られたそうだ。
Schiappa大臣はマクロン大統領の長年の盟友とされ、昨年の9月にも「同意の上での誘惑と性的攻撃との間のグレーゾーンに対処するため、この新しい法律が必要とされている」と語っている。
Stencil against street harassment pic.twitter.com/yWm1rPtybi
— Bucky with the Good Arm (@benjancewicz) January 20, 2018
支払いが遅くなるほど罰金も増える
しかし具体的には、どういう行為が罰金の対象になるのだろうか。その報告書によれば、女性に対し大きな声を上げ、猥褻な言動をしたり、彼女らの後をついてまわったり、道をふさいで通行の妨害をしたりした場合が対象になるという。
しかも罰金の額も時間によって変化し、ただちに罰金を支払った場合は90ユーロ(約1万2000円)、それをせず15日以内に払った場合は200ユーロ(約2万7000円)、それより遅くなると350ユーロ(約4万7000円)になる可能性もあるという。
ただし女性に対し口笛を吹いた場合は、罰金の対象とはならない見通しだとか。
この報告書は今週、Nicole Belloubet 法務大臣やGerard Collomb内務大臣とともにSchiappa大臣に提出されるために準備されており、その後これを女性蔑視や性的暴力に関する法案として議会へ提出する予定としている。
マクロン大統領も昨年11月には、「ストリート・ハラスメント」に取り組むのは政府にとって優先課題になりうるとし、「共和国(フランス)の女性が外出を怖がるようなことがあってはならない」とコメントしているという。(了)
※下の動画はマンハッタンで撮影された、実験映像となる。
出典元:INDEPENDENT:Men in France could be fined €90 for harassing women in the street(1/25)