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「ガザでは、ジェノサイドは起きていない」バイデン大統領が発言

「ガザでは、ジェノサイドは起きていない」バイデン大統領が発言
X_President Biden

国際刑事裁判所(ICC)の検察官が、イスラエルの指導者への逮捕状を請求したことを受け、アメリカのバイデン大統領は、イスラエルを擁護し続けている。

 

「ジェノサイド・ジョー」

 

バイデン大統領は、ICCの検察官がイスラエルのネタニヤフ首相やガラント国防大臣に対し、逮捕状を請求したことを受け、「言語道断」だと非難。

 

また20日には、ホワイトハウスで開催された「ユダヤ系アメリカ人遺産継承月間」のイベントにおいて、バイデン大統領は「ガザで起きていることはジェノサイドではない。われわれはそれを拒否する」と述べたという。

 

その上で「ハマス」の指導者を倒すために、イスラエルを支持するとし、アメリカの支援は「鉄壁」だと主張した。

 

 

しかしバイデン大統領は、アメリカ国内で開催されるイベントの多くで、親パレスチナの人々から批判され、「ジェノサイド・ジョー」とも呼ばれているそうだ。

 

ノルウェーやフランス、ベルギーもICCを支持

 

ネタニヤフ首相などに逮捕状が請求されたことについて、アメリカと共に、イギリスやチェコ共和国も、批判をしている。

 

しかしノルウェーのEspen Barth Eide外務大臣は、この逮捕状が発行された場合、ノルウェーはネタニヤフ首相を逮捕する義務があるとの見方を示した。

 

またフランス、ベルギー、スロベニアも、ICCの動きを支持すると表明。フランス外務省は声明で、「フランスは、国際刑事裁判所、その独立性、あらゆる状況における不処罰との戦いを支持する」と述べたという。

 

ベルギーのHadja Lahbib外務大臣も「ガザ地区で犯された犯罪は、加害者がどんな人物かにかかわらず、最高レベルで訴追されなければならない」と「X」に投稿した。

 

スロベニア外務省も「少なくとも10月7日以降に、イスラエルとパレスチナの領土で犯された戦争犯罪と、人道に対する罪は、加害者に関わらず、独立かつ公平に訴追されなければならない」と「X」に投稿。

 

その上で「残虐行為を防ぎ、平和を保証するには、説明責任が極めて重要だ」と述べた。

 

「共犯を止めるべき」

 

またアメリカ・イスラム関係評議会(CAIR)は、あらためてガザ地区やヨルダン川西岸でのイスラエル軍による攻撃を非難し、アメリカ政府が「共謀」していると指摘。CAIRの広報部長、イブラヒム・フーパー氏は声明で、次のように述べた。

 

「バイデン政権がイスラエルに資金を提供し続け、進行中のジェノサイドや民族浄化、飢餓の強制を否定し続ける間、極右イスラエル政府はガザ地区だけでなくヨルダン川西岸でも、パレスチナの民間人に対する戦争犯罪と人権侵害をエスカレートさせている。これらの犯罪と虐待への、我が国の共犯を止めなければなりません」

 

イスラエルがAP通信のカメラや機器を押収

 

イスラエル当局は5月21日、イスラエル南部において、AP通信社のカメラと放送機器を押収し、問題となっている。

 

イスラエル当局は、AP通信が「アルジャジーラ」に画像を提供したことで、新たに成立したメディア法に違反していると非難していたという。

 

しかしアメリカを拠点にするAP通信の放送機器を押収したことで、多くのマス・メディアやアメリカ政府からも批判が寄せられたそうだ。

 

一方、ガザ地区では、南部のラファなどの検問所が閉鎖され、混乱していることから、過去10日間、医療物資がまったく届けられていない。

 

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)も、ラファでの食糧配給を一時停止していると明らかにした。

 

またイスラエル軍は全域で攻撃を強めており、ガザ地区の保健当局は5月21日、過去24時間で少なくとも85人が死亡、200人が負傷したと明らかにした。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: ‘Catastrophe, nightmare – all these and worse’(5/21)

出典元:The Guardian:Israel calls on ‘civilised nations’ to boycott ICC arrest warrants against its leaders(5/21)

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