「ウクライナにロシア領土を攻撃させたら、重大な結果を招く」プーチン氏が西側に警告
ロシアのプーチン大統領は5月28日、訪問先のウズベキスタンで、西側諸国に対して警告を発した。
「西側が直接関与することになる」
実は先日、NATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長は、「エコノミスト」誌に対して、「ウクライナに西側諸国の兵器を使って、ロシアの奥深くを攻撃させるべきだ」と語ったという。
またフランスのマクロン大統領も28日、ロシアが使っているミサイルの軍事施設を、ウクライナに攻撃させるのを許可するべきだと主張した。
ロシアのプーチン大統領は28日、この発言に関して記者団に対し「絶え間ないエスカレーションは、深刻な結果を招く可能性がある」と語った。
またウクライナがロシアに対して長距離兵器で攻撃するには、西側の衛星、情報、軍事支援が必要になるため、西側が直接関与することになるだろうとの見方を示し、フランス軍をウクライナ領内に派遣することも、「世界的な紛争への第一歩となるだろう」と警告した。
アメリカは反対の姿勢をとってきた
ウクライナ当局によれば、ロシア軍は地上攻撃に備えて、ウクライナ北東部のスムイ州の国境沿いに、1万人の兵士を配置しているが、ロシア兵がウクライナ領土に入らない限り、攻撃できないでいるという。
ウクライナのゼレンスキー大統領も、ニューヨーク・タイムズのインタビューで、「なぜ我々は、ロシア兵が集結している場所に対し、武器を使って破壊できないのか?」と疑問を呈した。
ロシア領土内への、ウクライナから攻撃については、ポーランドやリトアニア、ラトビア、スウェーデンの大臣なども、賛成の意を示しているという。
しかしウクライナへの最大の武器供給国であるアメリカは、戦争の激化を恐れて、アメリカ製武器をロシア領内に発射しないよう、ウクライナに繰り返し要請してきた。
ただ現在、バイデン政権内では、武器使用の緩和が議論されているとも言われている。
最新の情報によれば、フランスのマクロン大統領は、ウクライナへのミサイル攻撃で使われているロシアの軍事拠点に対してのみ、フランスが供与した長距離ミサイルの使用を許可したという。
ただし民間施設や他の軍事施設などへの攻撃には、使用されるべきではないと述べた。(了)
出典元:The New York Times:Calls Mount to Let Ukraine Strike Russia With Western Weapons(5/28)
出典元:Reuters:Putin warns West not to let Ukraine use its missiles to hit Russia(5/28)