G7首脳、ガザ地区におけるUNRWAを含む国連機関の支援の重要性を強調
イタリアで開かれているG7サミット(主要7か国首脳会議)で、ガザ地区での国連機関の活動が妨げられてはならない、との声明が発せられた。
人道支援は絶対的な優先事項
2日目に全てのセッションを終えたG7サミットでは、声明で次のように述べられた。
「UNRWAやその他の国連機関の配給ネットワークが、(ガザ地区で)最も支援を必要とする人々に援助を十分に届け、効果的に任務を遂行することが極めて重要であることに同意する。(略)国際人道法に従い、ラファ検問所を含む全ての陸上の検問所、Ashdod港を含む海上輸送ルートを通じて、ガザ地区全域であらゆる形態の完全、迅速、安全、妨害のない人道支援のアクセスを確保することは、依然として絶対的な優先事項である」
また声明では、特に支援を必要としている女性や子供に対して、人道支援が迅速かつ妨害なく行われるよう、全ての関係者に求めた。
子供たちが栄養失調で餓死
ガザ地区では全域において、人道支援物資が不足しており、すでに子供たちが餓死していると言われている。
ガザ地区北部にあるカマル・アドワン病院でも、多くの子供たちが栄養不良で亡くなっているそうだ。
カマル・アドワン病院のホサム・アブ・サフィヤ院長によれば、医療品は全て底をつき、イスラエル兵が病院に電力を供給する主要発電機を故意に破壊したため、病院は最低限のレベルで稼働しているという。
またこうした結果のために、乳児たちが急性栄養失調に陥り、多くが亡くなっているそうだ。
医師たちは子供たちに応急措置を行っているが、治療には特定の薬、乳児用ミルク、栄養源が必要であるため、彼らにはもはや選択肢がなくなっているという。
ガザ全域でイスラエル軍の攻撃
そんな状況の中でもイスラエル軍の攻撃は続き、6月14日には北部のガザ市への攻撃により、1人の幼児が死亡、30人が負傷した。
またラファ東部にあるアシュシャウカの町も、イスラエル軍によって砲撃され、2人が死亡。中部のDeir el-Balah,でも、少なくとも2人のパレスチナ人が死亡し、4人が重傷を負い、その中には子供も含まれていたという。
さらに6月13日には、イスラエル軍がガザ地区北部のアパートを攻撃し、3人の子供を含む7人が死亡。「国境なき医師団」の看護婦と9歳の娘も、重傷を負ったそうだ。
その後、看護婦と娘は治療を受け、現在容体は安定していると言われている。
ガザ地区の保健当局によれば、6月14日には過去24時間で、34人のパレスチナ人が死亡し、71人が負傷したという。
また昨年10月以来、イスラエル軍による攻撃で、少なくとも3万7266人が死亡、8万5102人が負傷したと発表している。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: 25 killed in Gaza today, including infant(6/14)