米国防長官に指名された人物、性的暴行疑惑で女性に口止め料を払っていた
トランプ大統領によって、アメリカの国防長官に指名された人物が、過去の性的暴行疑惑で、相手に口止め料を含む和解金を払っていたことが明らかにされた。
守秘義務を含む示談金を支払う
その人物とは、フォックス・ニュースの元司会者である、ピート・ヘグゼス氏(44)だ。
彼には、これまでも性的暴行疑惑のほか、業務中の飲酒などの不品行疑惑が取り沙汰されてきたが、トランプ大統領により、国防長官に指名されていた。
そしてCNNが得た文書によれば、ヘグゼス氏は上院軍事委員会に対し、性的暴行を受けたと訴える女性に対し、秘密保持(守秘義務)契約の一環として5万ドル(約780万円)を支払ったと語ったという。
その文書においてヘグゼス氏は、訴えている女性が、フォックス・ニュースの司会者としての自分の経歴に傷をつけようとするのを防ぐため、秘密保持条項を含む、和解に合意したと述べたそうだ。
女性が薬を飲まされた可能性
性的暴行があったとされるのは2017年10月8日未明、場所はカリフォルニア州の町、モントレー市内にあるホテルと言われている。
CNNが入手した警察の報告書では、その女性はヘグセス氏とグループでホテルのバーへ行き、バーから出た後、プールサイドでヘグセス氏と口論になった記憶があると供述したそうだ。
また女性によれば、その次に覚えているのはホテルの部屋で、ヘグセス氏に携帯電話を取り上げられ、出て行こうとしたが遮られ、何度も「ノー」と言ったこと以外、あまり覚えていないという。
女性は帰宅後にこの出来事を思い出し、10月12日に病院で性的暴行の被害を訴えたそうだ。その際、彼女は病院の看護師に、この夜の記憶がほとんどないので、飲み物に何か入れられたのではないかと語っている。
一方、ヘグセス氏は警察に対し、女性が自発的に部屋にとどまったと主張。何度も女性を気遣い、会話を交わしながら合意の上で性行為に及んだと述べたという。
その後も、女性は被害を訴えたが、結局起訴には至らなかった。
ヘグセス氏の弁護士も1月23日、被害を訴えていた女性の主張は虚偽だったと主張。しかし警察の報告書には、女性の訴えが虚偽だとは記されていない。
しかも今回、ヘグセス氏が訴えた女性に対し、実際に5万ドル(約780万円)も払っていることが明らかとなった。
ヘグセス氏は、政府関連の要職経験はなく、業務中の飲酒や、女性が戦闘任務に就くことに強く反対するなど、物議を醸してきた。またヘグセス氏は先日、公聴会で委員から「アセアン」に所属する国を問われ、1つの国名も答えられなかった。
しかし 1月23日、上院での公聴会ではヘグセス氏に対する承認投票の実施を51対49で可決し、彼が正式に国防長官として承認される見通しとなっている。(了)
出典元:CNN:Pete Hegseth paid $50,000 to a woman alleging 2017 sexual assault(1/23)
出典元:CNN:次期米国防長官の性的暴行疑惑、警察の報告書で詳細が判明(2024/11/21)