X_Anton Gerashchenko

ウクライナ側は和平交渉で、ロシア軍に占領された自国の領土と、現在占領しているロシア領内のクルスク州の一部の領土を交換するよう提案するつもりのようだ。

どの領土と交換するのかは不明

ウクライナのゼレンスキー大統領は今週の初め、英紙「ガーディアン」のインタビューに答え、「戦争終結を促進するため、クルスク州の譲渡を含む、ロシアとの直接的な領土交換を提案するつもりだ」と答えたという。

もっともゼレンスキー大統領は、ロシアに占領されたウクライナのどの領土と交換し、返還を要求していくのかは、明らかにしていない。

その質問に対し、ゼレンスキー大統領は「分からない。様子を見よう。だが我々の領土はすべて重要であり、優先順位はない」と述べたそうだ。

ロシア側は領土交換を拒否

しかしこれに対し、ロシアのペスコフ報道官は、領土交換の申し出を強く拒否。記者団に対し、次のように語ったという。

「これは不可能だ。ロシアは領土交換について議論したことはなく、今後も議論するつもりはない」

またペスコフ報道官は、「ウクライナ軍の部隊は、この地域（クルスク州）から駆逐される。壊滅しなかった部隊も全て、駆逐されるだろう」と述べたそうだ。

ウクライナ軍は昨年夏、クルスク州を奇襲し、約1300平方キロを奪取。その後、ロシア軍は北朝鮮の兵士も投入し、領土の奪還を試みた。

ロシア軍はその後、クルスク州で失われた領土の約半分を奪還したが、残りはまだ、ウクライナ軍の支配下にあると言われている。

すでにアメリカのトランプ大統領とプーチン大統領が和平交渉を行うことで合意しているが、ウクライナ側はクルスク州に最も経験豊富な部隊の一部を再配備し、交渉材料として同地域を保持することを目指しているという。（了）

出典元：The Guardian：Russia will not exchange Ukrainian land to reclaim parts of Kursk, Kremlin says(2/12)