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ガザ地区での「和平計画」が合意に至るも、停戦は実現するか?

ガザ地区での「和平計画」が合意に至るも、停戦は実現するか?
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アメリカのトランプ大統領が10月8日に、ガザ地区での「和平計画」の第一段階が合意に達したと発表したことを受け、世界の指導者たちはこの動きを歓迎した。

 

イスラエルの閣僚会議後に停戦が発効

 

トランプ大統領は、イスラエルと「ハマス」の間で合意が成立した後、イスラエル人の人質が「月曜日か火曜日(10月13日か14日)」にガザ地区から解放されると述べた。

 

また「ハマス」の首席交渉官である、ハリル・アル=ハイヤ氏は、アメリカと調停国から、イスラエルとの停戦合意の第一段階が戦争の永続的な終結につながるという保証を得たと述べたという。

 

さらにアル=ハイヤ氏は、合意に基づき、イスラエルの刑務所で終身刑に服しているパレスチナ人250人が釈放され、紛争開始以降に逮捕されたガザ地区出身のパレスチナ人1700人、そしてイスラエルに拘束されているパレスチナの女性と子供全員も釈放される、との見方を示した。

 

 

一方、イスラエル政府のShosh Bedrosian報道官は、9日の朝、エジプトで和平合意の最終草案に署名したと認め、安全保障閣僚会議後24時間以内にガザ地区で停戦が発効すると明らかにした。

 

また24時間の猶予期間後、72時間以内に人質とパレスチナ人の釈放を開始するとしたが、パレスチナの著名な政治指導者、マルワン・バルグーティ氏は釈放されないと明言した。

 

極右閣僚が「和平計画」に反対

 

そのイスラエルの安全保障閣僚会議は90分遅れて開催され、すでに終了したという。

 

この会議で提示された停戦案は、今後、ネタニヤフ首相率いる政府全体による採決にかけられ、可決されれば、24時間後に停戦が発効することになる。

 

まだ採決の結果は明らかにされていないが、賛成票が多くなると予想されている。

 

ただし政権内の極右閣僚であるベザレル・スモトリッチ財務大臣は、トランプ大統領の「和平計画」の合意は、軍事的にも政治的にも敗北であり、受け入れられないとし、賛成票を投じないと明らかにしていた。

 

また極右閣僚のイタマール・ベン=グヴィル国家安全保障相も、トランプ大統領の「和平計画」に反対するとし、ネタニヤフ政権から離脱して、内閣を解体させると述べた。

 

ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が継続

 

ガザ地区では、トランプ大統領が「和平計画」の第一段階が合意に達したと発表された後、人々の喜ぶ姿が見られたが、そんな中でもイスラエル軍による攻撃が行われているという。

 

和平合意の発表後、ガザ地区南部のハンユニス北西にあるハマド市近郊で、イスラエル軍の攻撃により少なくとも1人のパレスチナ人が死亡、数人が負傷した。

 

また北部のガザ市でも、学校を狙ったイスラエルの無人機攻撃により、複数のパレスチナ人が負傷したそうだ。下の動画は、ガザ市へ戻ろうとするパレスチナ人に、イスラエル軍の戦車が発砲する様子。

 

 

さらにイスラエル軍の戦闘機が、ガザ市西部を爆撃。シャティ難民キャンプにある、少なくとも1軒の住宅を攻撃したと報じられている。

 

ガザ市南部のサブラ地区の住宅付近でも、イスラエル軍が、爆発物を積んだ車両を爆発させ、建物が倒壊。女性2人が救出されたが、住宅の瓦礫の下に、依然として40人以上のパレスチナ人が閉じ込められているという。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Hamas says US has given guarantees Gaza war ‘has ended permanently’(10/9)

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