The White House

アメリカのホワイトハウスが、自らのウェブサイトに、メディアを批判する新たなページを加えた。

「今週のメディア犯罪者」

そのページは、ホワイトハウス側が歪曲報道を行ったと主張している、メディアやジャーナリストを公に批判し、リストアップするものだ。

すでにページには、「ボストン・グローブ」や「CBSニュース」、英メディアの「インディペンデント」が、「今週のメディア犯罪者」と名指しされている。

その理由としてホワイトハウス側は、軍人に対し、違法な命令に従わないよう促す動画を公開した民主党議員6人に関する、トランプ大統領の発言を不正確に伝えたと説明した。

トランプ氏は「死刑に値する」と非難

民主党の6人の議員は先週、憲法などに違反する命令に、軍人が従う必要はない、と呼び掛ける動画を投稿した。

これに対し、トランプ大統領はSNSで、6人の民主党議員を「反逆行為であり、死刑に値する」と非難。さらに、トランプ氏は「奴らを絞首刑にしろ」という発言をリポストしたという。

それを報じたメディアが今回、ホワイトハウスのページで「犯罪者」と名指しされたのだが、その理由として、次のような説明が書かれている。

「民主党とフェイクニュースメディアは、トランプ大統領が軍人に対して違法な命令を出したと、ほのめかした。トランプ大統領が発した命令はすべて合法である。現職議員がアメリカ軍の不服従を煽動するのは危険であり、トランプ大統領は彼らに責任を負わせるよう求めた」

しかし実際には、トランプ氏の出した大統領令の中にも、違憲と疑われるものが多くあり、最高裁の判決が出ていない中で、遂行されているケースがあると言われている。

ワースト・ランキングも掲載

またこのホワイトハウスのページには、「メディア犯罪者殿堂」も設置されており、「ワシントン・ポスト」、「CBSニュース」、「CNN」、「MSNBC（現在はMS Nowとして知られている）」が含まれているという。

ランキングでは「ワシントン・ポスト」が最大の犯罪者とされ、「MSNBC」と「CBSニュース」が2位と3位になっている。

ページへの訪問者は、検索可能な記事のデータベースを閲覧し、執筆したジャーナリストの名前も確認できるそうだ。

しかし各記事には、「偏見」「不正行為」「左翼の狂気」などのラベルが付けられているという。（了）

出典元：The Guardian：White House launches website to excoriate media for ‘biased’ stories(11/29)