「ウクライナに武器を渡すな」ロシア政府がアメリカに外交文書で警告か
ロシア政府が、アメリカ政府に対して、これ以上ウクライナへ武器を供与しないよう警告したと報じられている。
「予測できない結果をもたらす」
ワシントン・ポストによれば、ロシア政府は先日、アメリカ政府に対して外交文書を送ったという。
その文書においてロシア政府は、アメリカとNATOがウクライナに「最も懸念すべき(sensitive)」兵器システムを提供することは、この紛争に「燃料を追加」し、「予測できない結果」をもたらす恐れがあると警告したそうだ。
しかしアメリカ国務省の報道官は、そのような外交文書は確認していないとし、ウクライナに武器を送り続けるとした上で。次のように述べた。
「我々が確認できるのは、同盟国やパートナーと共に、ウクライナに数十億ドル相当の安全保障支援を提供していることであり、ウクライナのパートナーは、ロシアのいわれのない侵略と恐ろしい暴力行為から国を守るために並外れた効果を発揮している」
西側にも外交文書を送った?
ロシア政府が、西側諸国に同様の外交文書を送ったかどうかは不明だという。
ただドイツのロバート・ハーベック副首相は、ウクライナ軍に必要なものをできるだけ早く提供するよう要求していたが、14日にはその要求を撤回したようだ。
そもそもハーベック副首相は、以前からロシアの報復を懸念しており、メディアに対しても「重火器は戦車と同義であり、すべてのNATO諸国はこれまで、自らが標的にならないよう除外してきた」と語っていた。
とはいえ、すでにチェコ共和国はT-72戦車と追跡型装甲兵員輸送車を送り、アメリカはヘリコプターや長距離155mm榴弾砲など、より火力の強い武器を供与することになっている。
またイギリスも、対艦ミサイルを補充するため、さらに多くのミサイルをウクライナへ送ることを約束した。(了)
出典元:The Guardian:Russia warns US of repercussions if it sends more arms to Ukraine – reports(4/15)