米特使、中国がロシアと連携し、大量の偽情報を広めていると主張
ヨーロッパを歴訪中のアメリカの特使は先日、中国が偽情報を広めるために、多額の資金を投じしていると主張した。
偽情報の拡散に何十億ドルも投じる
その特使とは、ジェームズ・ルービン氏だ。彼は外国のプロパガンダや偽情報を「暴露し、対抗する」ために設立された、アメリカ国務省の機関「グローバル・エンゲージメント・センター」のコーディネーターでもある。
ルービン氏は現在、ヨーロッパ各地を歴訪しており、その際に「中国やロシアの偽情報によって井戸に毒が投げ込まれている。これは悪質だ」と記者団に対して発言したという。
また彼は、中国がウクライナに関してロシアと完全に連携したメッセージなど、有害な偽情報を広めるために何十億ドルも費やしていると主張。しかも中国政府は世界的に活動し、ロシア政府よりも多くの経費を費やしていると述べた。
中国「NATOが戦争を始めた」と広める
ルービン氏によれば、そもそも中国政府は、ウクライナでの戦争をNATOが始めたとするロシアの主張を繰り返し、広めているという。
またこのような事態を招いた背景について、「アメリカや西側諸国の対応が遅れており、非常に大きな課題に直面しているという判断は正しい」と記者団に語ったそうだ。
その上で「通信空間では、中国とロシアの足並みはほぼ揃っている」と述べた。
ルービン氏はさらに、イギリスの公共放送BBCのワールドサービスが予算を削減したことにも言及。次のように述べている。
「BBCのまっすぐな姿勢は、西側世界の大きな財産の1つです。中国やロシアによる世界的な偽情報の脅威は現実的であり、私が考えていた以上に深刻であるため、それに対抗するには、同盟国の結束と役割分担が必要です。前時代に見られたような連合体の行動が必要であり、BBCはその大きな部分を担っているのです」
ルービン氏は、中国とロシアの協力関係が次の段階に進む可能性があると警告し、過去のロシアに対してと同様に、人々が同じ間違いを繰り返さないことを望むと述べたという。(了)
当サイトでも過去に、次のような記事を投稿している。
出典元:The Guardian:China spends billions on pro-Russia disinformation, US special envoy says(2/28)