エイプリルフールのジョーク?4月からロシアが国連安保理の議長国に
4月1日から、ロシアが国連の安全保障理事会の議長国になることとなり、ウクライナ側が批判している。
ラブロフ外務大臣が議長を務める
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は3月30日、4月からロシアが国連安保理の議長国を務めると発表した。
また議長にはロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が務めると明らかにし、その上でザハロワ報道官は、次のように述べた。
「ロシアが議長国になることで鍵となるもう1つのイベントは、『国連憲章の原則を守ることによる効果的な多国間主義』に関するハイレベルな公開討論になります」
「エイプリルフール史上最悪のジョーク」
このことに関し、ウクライナのドミトロ・クレバ外相は、「ロシアの侵略と多国間主義の危機」と題したイベントで講演し、まず4月1日にロシアが国連安保理の議長を引き継ぐことを批判した。
その上でクレバ外相は「ロシアの国連安保理議長国就任は、エイプリルフール史上最悪のジョークで、国際安全保障の仕組みが機能していないことを痛感させるものだ」と述べたという。
また「ロシア政府は、国際安全保障の基本的なルールをすべて体系的に破っており、議長国として理事会のバランスを変えようとするだろう」との見方を示した。
さらに外相は「他の国連安全保障理事会のメンバーがロシアを追い詰め、ロシアが理事会のルールを乱用して、ウクライナで始めた戦争について独自の物語を押し通すことを許さないことを期待する」と語った。
ロシアが40万人の新兵を募集か
一方、イギリス国防省は、ロシア政府が現在、40万人の新兵と契約することを目的とした重要な募集キャンペーンを開始する準備をしているとの見方を示した。
ロシア政府は、この募集を「新たな強制的な動員ではなく、ボランティアで専門的な人材の確保を目的としたもの」と説明しているが、イギリス国防省は「この募集キャンペーンで40万人の本物のボランティアが集まる可能性は極めて低い」と述べている。
また娘の反戦の絵がきっかけで有罪判決を受けたロシア人男性が、逮捕されたという。
このロシア人の男性、アレクセイ・モスカルヨフさんは懲役2年の有罪判決を受けたが、自宅軟禁から逃れ、姿を消していた。
しかし3月30日、モスカルヨフさんの弁護士は、彼が逮捕されたことを明らかにした。この件については、下の記事を参照いただきたい。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: US ‘deeply concerned’ by Russia’s arrest of American journalist – as it happened(3/30)