過去数年間で最も強力な太陽フレアを観測、NASAが画像を公開
先日、かなり強力な太陽フレア(太陽における爆発現象)が観測され、その画像などがNASAによって公開された。
「Xクラス」の太陽フレア
12月14日、太陽の表面で激しい閃光が発生し、地球上の一部の無線通信が短時間遮断されたという。
NASAは、2010年に打ち上げられた太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」により、コロナ質量放出(CME)として知られる現象の撮影に成功した。
NASAによれば、これは最高強度の「Xクラス」の太陽フレアであり、無線通信、電力網、航行信号に影響を与え、宇宙船や宇宙飛行士に危険をもたらす可能性があったという。
The Sun emitted a strong solar flare on Dec. 14, 2023, peaking at 12:02 ET. NASA’s Solar Dynamics Observatory captured an image of the event, which was classified as X2.8. https://t.co/4INrRFqIg7 pic.twitter.com/2dJ1YMkiXS
— NASA Sun & Space (@NASASun) December 14, 2023
2017年以降で最も強力
実際にこの日、アメリカの一部地域やその他の場所で、日中に約2時間の電波障害が発生したそうだ。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の宇宙天気予報センターは、これを「驚くべき出来事であり、おそらくこれまでに記録された中で最大規模の太陽電波現象の1つ」と述べている。
またNOAAの宇宙天気予報センターによれば、これは2017年9月10日以降に記録された中で最も強い太陽フレアだったという。
そもそも地球に影響を与える、ほとんどの「Xクラス」の太陽フレアは、1から9の間に等級付けされており、14日の現象は「X2.8」に分類されている。※ガーディアンは「X8」としているが、おそらく間違いと思われる。
ちなみに欧州宇宙機関によれば、有史以来最も強力な太陽フレアは2003年11月4日に起きたもので、等級では「X28」だったという。(了)
出典元:The Guardian:Nasa images show ‘amazing’ solar flare that caused radio interference on Earth(12/15)