最も大型で派手な装飾を持つ、トリケラトプスの仲間を特定
アメリカで、過去に発掘された恐竜の化石の調査が行われ、角竜類の新種であることが明らかにされた。
「ロキケラトプス・ランギフォルミス」
その恐竜の化石は、2019年にアメリカのモンタナ州北部の荒地、ケネディ・クーリー地域の私有地で発掘されたという。
その後、頭蓋骨と部分的な骨格を含む化石は、ユタ州にある研究所に運ばれ、洗浄修復され、やがて研究者らにより組み立てられたそうだ。
そして頭蓋骨を組み立てていくうちに、これが新しい恐竜であることが明確になったため、研究者らは世界中の博物館にある恐竜の骨と比較し、新種であると確認した。
この恐竜はトリケラトプスに代表される角竜類で、「ロキケラトプス・ランギフォルミス(Lokiceratops rangiformis)」と名付けられたという。
約7800万年前に生息
この「ロキケラトプス」は草食動物で、約7800万年前(白亜紀)に、現在のモンタナ州の沼地や氾濫原に生息していたと考えられている。
体長は22フィート(約6.7m)、体重は約1万1000 ポンド(約5t)と推定され、これまで北米で発見された角竜類の中でも、最大の種の1つだという。
また「ロキケラトプス」には鼻の付近に角はないが、それぞれ目の上に2つの大きな角があり、首のあたりにある「フリル」は最も装飾的で、背面中央の両側に 2つの大きな非対称な角があるそうだ。
さらに隣にも湾曲した2本の角のようなものがあり、「フリル」に沿って合計、20本の角があったという。
「ロキケラトプス」は、北米で発見された角竜類における、5番目の恐竜にあたり、当時は複数の角竜が共存していたことが示されたそうだ。
研究者たちは、これは恐竜の多様性が今まで考えられていたよりも、高いレベルにあることを示している、と指摘している。(了)
出典元:ABC News:New horned dinosaur species discovered ‘largest and most ornate’ of its kind ever found(6/20)