6カ月以内にMポックスの流行を阻止できる:WHO
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、アフリカで流行しているMポックス(サル痘)の感染拡大を、半年以内に終息させられると述べた。
ワクチンの到着が遅れている
現在、アフリカでは全身に発疹ができ、発熱や筋肉痛などを引き起こすMポックスが蔓延しており、特にコンゴ民主共和国では感染者が最も多く、感染が疑われる者は1万8000人以上、死者は629人になっているという。
しかもアフリカには、このウイルスの蔓延を遅らせるために必要なワクチンの、ほんの一部しか届けられていない。
WHOのテドロス事務局長は8月30日、記者会見で、「最初に発送されたワクチンは、数日以内にコンゴに到着するはずだ」と述べた。
またテドロス事務局長は、「政府のリーダーシップとパートナー間の緊密な協力により、今後6か月以内に、Mポックスの流行を阻止できると信じている」との見方を示した。
死亡者数は比較的少ない
テドロス事務局長によれば、Mポックスの感染はここ数週間で急速に増加しているが、死亡者数は比較的少ないという。
また最新の変異株による感染者が258人おり、ブルンジ、ルワンダ、ケニア、ウガンダ、スウェーデン、タイで患者が確認されていると指摘した。
今月初め、WHOはアフリカで進行中の、Mポックスの蔓延を世界的緊急事態と宣言した。
科学者らは今年の5月、コンゴでMポックスの新たな変異株を発見し、これが蔓延をより容易にしている可能性があると考えている。
サル痘としても知られるMポックスは天然痘に関連しており、通常は発熱、頭痛、体の痛みなどの軽い症状を引き起こすという。
重症の場合は、顔、胸、手、性器に痛みを伴うただれや、水疱ができることがあるそうだ。またMポックスは通常、皮膚と皮膚の密接な接触によって広がると言われている。(了)
出典元:ABC News:Mpox outbreaks in Africa could be ended in 6 months, WHO chief says(8/31)