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恐竜を絶滅に追い込んだ小惑星の衝突は、1度だけではなかった可能性

恐竜を絶滅に追い込んだ小惑星の衝突は、1度だけではなかった可能性
flickr_tonynetone

今から約6600万年前、地球に巨大な小惑星が衝突し、恐竜が絶滅したと考えられてきたが、その出来事が1度だけではなかった可能性が指摘されている。

 

ギニア沖の海底クレーターを調査

 

そう主張しているのは、西アフリカ・ギニア沖の海底にある「ナディール・クレーター(Nadir crater)」を分析した科学者たちだ。

 

この海底クレーターは2022年に発見されていたが、今回科学者たちは地震観測用の3D画像を使い、海底300mにあるクレーターの縁と地質学的な痕跡をスキャンし、地図化したという。

 

その結果、恐竜が絶滅した白亜紀末期に、このクレーターが形成されたことが示唆されたそうだ。

 

クレーターの直径は8km

 

スキャンの結果、このクレーターは6500万年前から6700万年前に作られ、直径が5マイル(約8km)もあることが判明した。

 

また科学者らは、この時衝突した小惑星の大きさが約400mと推定しており、時速7万2000kmほどで地球に衝突したと考えている。

 

この衝突により、激しい揺れが発生し、海底の堆積物が液状化。さらに断層を形成し、高さ800mを超える巨大な津波が引き起こされ、大西洋を横断した可能性があるという。

 

地球に傷跡を残すには十分な大きさ

 

もっとも、今まで恐竜絶滅の原因とされた小惑星は、これより遥かに大きく、メキシコのユカタン半島にあるチクシュルーブには、幅160マイル(260km)のクレーターが残されている。

 

それでも、ギニア沖に落下した小惑星は、地球に傷跡を残すには十分な大きさであり、科学者たちは、恐竜を絶滅に追い込んだ衝突が1度ではなかった可能性があると見ている。

 

1908年にロシアで起きたツングースカ大爆発では、長さ50mの小惑星が地球の大気圏に突入し、シベリア上空で爆発。東京都とほぼ同じ面積の範囲にある、樹木がなぎ倒されたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Asteroid that eradicated dinosaurs not a one-off, say scientists(10/3)

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