小惑星「2024 YR4」の地球衝突の可能性、NASAが3.1%に引き上げる

今後10年以内に地球へ接近するとされる小惑星について、NASAが衝突の可能性を再び引き上げた。
衝突の可能性が次々と上昇
その小惑星とは昨年末に発見された「2024 YR4」で、2032年12月には地球に衝突する可能性があると指摘されている。
NASAは当初、「2024 YR4」が地球に衝突する可能性を1.2%と予測。しかし2月7日には、可能性を2.3%に引き上げた。
さらにその後も、衝突の可能性が2.6%に上昇。2月18日にはNASAの地球近傍天体研究センターがデータを公表し、衝突の可能性を3.1%にまで引き上げたという。
New observations of 2024 YR4 have enabled planetary defense experts to refine the asteroid’s chance of impact in 2032. As nightly observations continue, the impact probability will continue to be updated.
Learn more: https://t.co/h3KfDYcQoa pic.twitter.com/APXNcYfip4
— NASA Asteroid Watch (@AsteroidWatch) February 19, 2025
原爆の500倍以上のエネルギーを放出
「2024 YR4」の直径は推定で、約177フィート(約54メートル)。この大きさだと、地球に衝突しても、人類の文明を終わらせることはできない。
しかし衝突時に約8メガトン、広島に投下された原爆の500倍以上のエネルギーを放出し、大都市を消滅させる可能性があるとも言われている。
ただ「2024 YR4」は、衝突の危険を示す指数「トリノスケール」で10段階中「3」の評価のままで、逆に地球に衝突しない確率は96.9%もある。
しかも研究者が、小惑星の軌道についてさらに詳しく知るにつれて、衝突の確率は0%に近づく可能性が高いという。
科学者チームは最近、最も強力な「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の緊急使用を許可され、今後数カ月で「2024 YR4」を調査し、そのリスクと実際のサイズを評価する予定だとされている。(了)
出典元:Livescience:Chance of ‘city-killer’ asteroid 2024 YR4 smashing into Earth rises yet again to 3.1%, NASA reports(2/19)