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北米で、古代人が物を運ぶ時に使った道具の痕跡を発見

北米で、古代人が物を運ぶ時に使った道具の痕跡を発見
Bournemouth University

2万年以上前に、アメリカ大陸に最初に定住した人々が使用した、物を運ぶ道具の証拠が発見された。

 

足跡の横に棒を引きずった痕跡

 

この発見をしたのは、イギリス・ボーンマス大学が率いる研究チームだ。

 

彼らは、アメリカ・ニューメキシコ州にあるホワイトサンズ国立公園で、古代人の足跡の横に、木の棒などを引きずった痕跡を発見したという。

 

以前の研究では、公園内の足跡の一部は、2万3000年前に遡ることが判明しており、アメリカ大陸で知られている最古の人間の活動が示されていた。

 

そして今回見つかった痕跡により、当時の人々が物を運ぶために道具を使ったことが確認されたそうだ。

 

Bournemouth University

2種類の運ぶ道具の跡

 

研究チームが発見した痕跡の中には、一本の線でできたものがあり、おそらく端が繋がった2本の棒を引きずってできたものと考えられている。

 

他の痕跡は2本の平行線になっており、2本の棒を真ん中で交差させて作った道具と思われるそうだ。

 

実はこのように棒をつなげて作った道具は「トラボイ」と呼ばれ、北米先住民の記録でも使われていたことが分かっているという。

 

これらの痕跡の長さは2メートルから50メートルで、乾燥した泥の中に保存され、堆積物に埋もれていたそうだ。

 

引きずった痕跡が、人間の足跡の横に見られるという事実は、「トラボイ」が動物ではなく人間によって引かれたことを示唆しているという。

 

研究者たちは、木の棒で簡単なトラボイを組み立て、実際に実験し、同様の痕跡が描かれたことを確認。またホワイトサンズ国立公園での研究に関わった先住民も、この結論に同意しているという。(了)

 

出典元:Bournemouth University :Study uncovers earliest evidence of pre-historic transport(2/24)

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