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死海付近のユダヤ砂漠で、ピラミッド状の巨大な構造物を発見

死海付近のユダヤ砂漠で、ピラミッド状の巨大な構造物を発見
YouTube/Israel Antiquities Authority Official Channel

イスラエルとヨルダン川西岸地区に広がるユダヤ砂漠で、古代のピラミッド状の構造物が発見され、発掘が進められている。

 

手作業で切り出された石で作られる

 

このピラミッド状の構造物は今から約2200年前に建てられたと考えられ、死海沿岸のZohar渓谷(Nahal Zohar)のすぐ北にあるという。

 

ピラミッド型の建造物は巨大で、手作業で切り出された石でできており、1つ1つが数百キロの重さがあるそうだ。

 

発掘現場の責任者によると、この建造物の目的はまだ不明だが、歴史的記念碑や墓、または死海から沿岸の港までの商業ルー​​トを守る「監視塔」として使われていた可能性があるという。

 

プトレマイオス朝とセレウコス朝が支配

 

今から2200年前であれば、この地域はプトレマイオス朝とセレウコス朝によって支配されていた可能性がある。

 

紀元前323年にアレクサンダー大王が死去すると、将軍たちは広大な帝国を分割。将軍の1人、プトレマイオスはエジプトとイスラエルを含む周辺地域を支配したという。

 

セレウコスは中東の北部を支配し、紀元前200年までに、セレウコス朝が現在のイスラエルを征服したそうだ。

 

ただ今回、発見されたピラミッド状の構造物が、プトレマイオス朝の元で建設されたのか、あるいはセレウコス朝の時に作られたのかは、分かっていない。

 

その後、ローマ帝国が紀元前1世紀に、プトレマイオス朝とセレウコス朝を吸収し、この地域を支配した。

 

保存状態の良い遺物も多数発見

 

また考古学者らは、この遺跡から多数の遺物も発掘。パピルスの断片、あらゆる種類の木製の工芸品、籠、ロープが発見されており、これは他の遺跡では見られないものだという。

 

パピルスの断片の中には、プトレマイオス朝とセレウコス朝の住民が話していた言語の1つ、古代ギリシャ語で書かれたものがあるそうだ。

 

さらに発掘された遺物の中には、青銅の貨幣や容器、古代の家具の残骸、ビーズ、武器、織物、種子などがあり、この地域の極度に乾燥した気候により、全ての保存状態が非常に良かったという。

 

考古学者とボランティアのチームは、この建造物についてさらに詳しく知るために、4月8日まで発掘を続ける予定とされている。(了)

 

出典元:Livescience:2,200-year-old mysterious pyramid structure filled with coins and weapons found near Dead Sea(3/26)

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