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深海に生息する稀少なサメの映像、科学者が初めて撮影に成功

深海に生息する稀少なサメの映像、科学者が初めて撮影に成功
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東南アジアの東ティモール近海に生息する、稀少な深海ザメの映像が、初めて撮影された。

 

2008年に初めて発見、新種と判明

 

そのサメとは、ナヌカザメの仲間の「セファロスキュリウム・ピクタム(学名:Cephaloscyllium pictum)」だ。

 

このサメは2008年に、インドネシアのロンボク島とバリ島の魚市場で5匹の個体が発見され、回収されたという。

 

その後、独特の斑入りの体色と、最大のサイズが小さいことから新種と特定されたが、この深海で暮らすサメの生態に関する情報は「ごくわずか」しかなかったそうだ。

 

しかし、2024年11月17日と18日に、東ティモールの町、Dili沖の2か所、水深約570mと536m地点で、初めて生きた姿が撮影された。

 

 

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「東ティモールにおける新種の記録」

 

科学者によると、このサメは体長約700mm(70センチ)まで成長すると考えられるが、この地域のサメの多様性と分布について、特に深海種に関しては、現在ほとんど情報がないという。

 

撮影に成功した研究者たちは、科学誌「Oryx」に発表された論文において、次のように述べている。

 

「私たちの知る限り、この種は野生で観察されたことがなく、その生態、生息地、行動についてはほとんど分かっていません。これは東ティモールにおける新種の記録であり、この種の既知の生息域を1100km以上拡大するものです」

 

「セファロスキュリウム・ピクタム」は、入手可能な情報が限られているため、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでも「データ不足」として扱われているそうだ。

 

この水中調査では、「ナショナル・ジオグラフィック協会探査技術研究所(NGETL)」が開発した低コストの深海カメラが使用され、深海環境を研究する新たな方法がもたらされたという。(了)

 

出典元:INDEPENDENT:First-ever live video footage of elusive deep sea shark captured(4/11)

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