NASAのローバーが、火星で隕石と思われる物体を発見

NASAの火星探査ローバー「パーサヴィアランス」が、火星に衝突した隕石と思われる物体を発見した。
鉄とニッケルの濃度が高いと判明
「パーサヴィアランス」は9月2日、火星のジェゼロ・クレーターにある「Vernodden」と呼ばれるエリアで、奇妙な形の岩石に遭遇したという。
その岩石は直径約80cmで、その後「Phippsaksla」と名付けられたが、分析の結果、もともと火星に存在していなかった可能性が出てきたそうだ。

この岩石の分析により、鉄とニッケルの濃度が高いことが明らかになったが、この成分は火星の岩石には珍しく、むしろ隕石などに多く含まれるため、火星に墜落したものである可能性が示唆された。
アメリカ・パデュー大学惑星科学部の地球化学者兼鉱物学者であるキャンディス・ベッドフォード氏は、NASAの声明で、「この岩石は、太陽系の他の場所で形成されたことを示唆しています」と述べている。下は9月19日に撮影された画像。

これまで遭遇した物体は、全て火星起源
「パーサヴィアランス」は2021年初頭に火星のジェゼロ・クレーターに着陸して以来、様々な岩石を発見してきた。
その中には、「クモの卵」や「頭蓋骨」のような岩石、そして最近では奇妙な「亀の形」をした岩石などがある。
これらの岩石の中には、有機物を豊富に含むサンプルなどもあり、火星における過去の地球外生命の「最も明確な兆候」となる可能性があるという。
しかしこれまで「パーサヴィアランス」が調査した岩石は、すべて火星起源であり、今回の岩石が隕石であれば、火星外から来た物体の発見となる。
この隕石とみられる物体が、いつから火星に存在しているのかは、明らかになっていない。ただ、おそらく数百万年、あるいは数十億年前に火星に到達したものだと考えられている。(了)
出典元:Livescience:Odd-looking rock on Mars is totally alien to the Red Planet, Perseverance rover finds(11/23)

























