AIスピーカーやスマートテレビで浮気がバレる?研究者が機器に孕む危険性に警鐘
音声だけで家電を操作できたり簡単な調べものができてしまったりするAIスピーカーや、従来の機能に加えてインターネットが使用できるスマートテレビといった家電は、欧米を中心に昨今人気が高まっている。
しかしそんなAIスピーカーやスマートテレビ等の機器は、浮気を発覚させるなどといった多くの危険性を孕むと研究者が警鐘を鳴らしている。
スマート家電が孕む危険性とは
AIスピーカーやスマートテレビにおける危険性は、米国ワシントンにおける「アメリカ科学振興協会」によって開催された会議の場で伝えられたもの。
AIスピーカーはじめとするスマート機器は、個人の会話や位置情報などを記録している。
これについて米国デューク大学で教授を務めるAshwin Machanavajjhala氏は「スマートテレビと音声アシスタントはリビングルームでの会話を収集することができ、それらは第三者の手に渡る可能性がある」と警鐘を鳴らす。
そのため浮気の現場において交わされた会話等も全て記録されてしまっており、さらにはそれが浮気の発覚につながる恐れがあるということのようだ。
さらに氏はスマートフォンでコントロールすることが可能な“スマート電球”や、デジタルによる電力計測に併せ通信機能まで持つ“スマートメーター”にも危険性が潜むことを指摘。
スマート電球については「スマート電球とWifiでのアクセスポイントは場所の利用を明らかにすることが出来る。建物に居住する人同士の人間関係は、センサーの記録を分析することで推察することが可能だ」とする一方、「スマートメーターからは個人が在宅しているのか、またどの家電が使用されたのかということを知ることが出来る」とする。
これらを総合的に分析することで、浮気の確固とした証拠までもが明らかとなってしてしまう、ということのようだ。
どんな情報が収集され何に利用されているのかが不明
スマート機器に孕む危険性はこれだけではない。
近年スマート機器が普及しつつある英国では、約10人に一人がグーグルやアマゾン、アップルといったメーカーが販売するAIスピーカーを所持するとのこと。
その一方、AIスピーカー等の機器が収集する情報がどのように扱われているのかということは、まだ十分に知られていないのが現実だ。
記録された会話や位置情報は研究目的での使用や、クラウド上に保存して広告のターゲティングの精度向上に利用すること、さらには第三者に販売することも可能だ。
これらを鑑み、個人情報の侵害を恐れるMachanavajjhala氏自身は、自宅にAIスピーカーを置いていないとする。
ただ個人情報の保護が提供されることを待っているとのことで、「隠すことがあるにせよ、ないにせよ、我々は我々に関するどんな情報が収集されているのかを知る必要がある」としている。
クラウド上に送信された情報はどうなるのか
しかし問題はそれだけではない。
Machanavajjhala氏によると、AIスピーカー等によって収集された情報はクラウド上へと送信されるが、その情報の共有における透明性は低く、またクラウドのユーザーがコントロールすることはできないものとのこと。
ただこれに対して、AIスピーカーを販売するアマゾンは反論。
同社が販売するAIスピーカー「Echo」についてアマゾンの広報担当者は、起動させるための言葉を発した後にしか同社のスピーカーは音声を収集しないと説明。
さらにスピーカー自体に音声は記録されず、クラウド上に送信された音声もアプリを通じてユーザー本人が削除することが可能であるとしている。
一方、この問題に対してアマゾン同様AIスピーカーを販売するグーグルとアップルは沈黙を保っているという。
スマート機器に関しては、昨年には第三者が自宅の鍵を解除したり銀行から資金を盗むために使用される可能性があることも指摘されている。
何かと便利ではある一方、AIスピーカー等はじめとするスマート機器には知られざる危険が数多く孕むということも忘れてはならない。(了)
出典:Fox News:Smart TVs and Amazon Alexa gadgets can tell if you’re cheating on your partner, scientist Claims(2/19)
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