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二酸化炭素を酸素へ変換する藻類を使った装置が、ISSに運搬される

二酸化炭素を酸素へ変換する藻類を使った装置が、ISSに運搬される
DLR

先日、国際宇宙ステーション(ISS)に、宇宙での生命維持システムを新たに構築するバイオリアクターが届けられ、実験が開始された。

 

宇宙飛行士が吐き出す二酸化炭素を酸素に変える

 

そもそも月や火星、さらにその先へロケットで旅をするには、大量の酸素や食料などが必要とされる。

 

そこで今回、宇宙飛行士が吐き出された二酸化炭素を酸素に変える、「フォトバイオリアクター」と呼ばれる装置が開発された。ここでは微細藻類を含む光合成を行う生物を、光エネルギーを利用して培養するという

 

そして5月6日、スペースX社のドラゴン運搬ロケットによってISSへ運ばれ、装置の有効性を確認する実験が開始されたそうだ。

 

DLR

食用のバイオマスも作り出す

 

この装置にはクロレラ・ブリガリスという藻類の仲間が取り付けられているそうだ。そして物理化学的な空気リサイクルシステムの「Advanced Closed-Loop System (ACLS)」と共に機能することが期待されている。

 

ACLSは宇宙ステーション内にある二酸化炭素から、二酸化炭素からメタンと水を抽出。さらに「フォトバイオリアクター」の藻類が光合成をおこない、残った二酸化炭素から酸素を作りだすという。

 

またリアクターの中の藻類は、宇宙飛行士が食べることのできる、栄養のあるバイオマス(生物由来の資源)を作るそうだ。

 

DLR

 

このように宇宙船の中にある二酸化炭素を使って食用のバイオマスを作ることは、ミッションで運ばれる食料を減らせることを表しているそうだ。

 

実際に研究者は藻類が高タンパク質を含むために、宇宙飛行士の食料の約30%を、これに置き換えることができると見積もっているという。

 

ドイツ航空宇宙研究所のOliver Angerer氏は、声明で次のように語っている。

 

「私たちはまさに、未来のライフサポートシステムの最前線にいるのです。もちろんこのシステムを使うことは、惑星における基地や長期間に及ぶミッションにとって、第一に興味深い。もし今回、この技術の基礎を築かなければ、私たちが必要になる時に利用できないでしょう」

 

今回の装置は今後長期間に渡って使用され、実用性が確かめられていくという。(了)

 

 

出典元:SPACE.COM:Algae ‘Bioreactor’ on Space Station Could Make Oxygen, Food for Astronauts(5/8)

出典元:DLR:Algae on an extraterrestrial mission – giving ISS astronauts air to breathe(5/3)

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