AIが弾くベースソロが見事すぎる!YouTubeで今もアドリブ中
AI(人工知能)がYouTube上で、カッコいい即興演奏を披露している。
最近は、AIが作曲/演奏したという楽曲が珍しくないが、出来栄えとしては「可もなく不可もなく」というのが、正直な感想ではないだろうか。
ところが、アメリカのコンピューター・エンジニア、CJ CarrさんとZack Zukowskiが共同で作った音楽生成AI「Dadabots」は違う。演奏しているのは、正確には曲でなく、本来なら曲中に織り込まれるベースギターのソロインプロビゼーションなのだが、これがスリリングで、しかも人間的な息づかいが感じられる。
無限に即興演奏中
人間のベーシストなら演奏時間に限界がある。だが、AIの「Dadabots」は、疲れ知らずのコンピューターアルゴリズム。無限に即興演奏を続け、YouTubeでライブストリーミングしている。
これを聴いて、人間臭さを感じた人は多いのではないだろうか。緩急を織り交ぜた展開や、時折現れるメロディックなフレーズ、理論的に考え抜かれたような音の並びもあれば、情熱をぶつけるようなカオス状態もある。AIの演奏と知らずに聴けば、熟練したベーシストが弾いていると思ってしまうはずだ。
回帰型ニューラルネットワークを用いたAI
このAIには、時間的に変化する情報を扱うのに適した「回帰型ニューラルネットワーク(Recurrent neural network)」というものが用いられているそう。それにプロのベーシストの演奏2時間分を学習させた結果、高いテンションを保ちつつ無限にインプロビゼーションを続けるようになったという。
ちなみにそのベーシストは、N.Y.で活動するAdam Neelyさんという人。「Dadabots」を作った2人が通ったのと同じバークリー音楽院の卒業生だ。協力依頼を受けたNeelyさんが、2人とどんなやり取りを行ったかをYouTube動画(英語)で公開している。