NASAの火星探査ヘリコプターが最長、最速の飛行に成功【動画】
NASAの火星探査ローバーに搭載されていた小型ヘリコプターが、これまで最も遠くまで飛び、火星の表面を撮影することに成功した。
4月18日に25回目の飛行
その小型ヘリコプターの名前は「Ingenuity Mars Helicopter」。これは火星探査ローバー「パーサヴィアランス」に搭載されていたもので、これまでに何度も飛行を繰り返してきた。
そして4月18日には、25回目の飛行を実施。これまでで最長・最速の飛行を行ったという。
また「Ingenuity Mars Helicopter」に搭載されていたナビゲーションカメラが、火星の表面を撮影することに成功した。それがこちら。
秒速5.5mで、704mを飛行
この時、「Ingenuity Mars Helicopter」は秒速5.5mの速さで、704mの距離を飛行したという。
まずヘリコプターは10メートルの高度に到達。その後、南西に移動し、3秒以内に秒速5.5メートルまで加速したそうだ。
その後、砂紋の上を通り、いくつかの岩場を通過。そして、比較的平坦な地形が現れると、ヘリコプターは着陸地点を見つけて降り立ったという。
ちなみに公開された161.3秒の動画は、約5倍にスピードアップされているとか。
「Ingenuity Mars Helicopter」は2021年4月19日、火星の「ジェゼロクレーター」にあるライトブラザーズフィールドから飛び立ち、他の惑星で動力制御飛行を行う史上初の航空機となった。(了)
出典元:NASA Jet Propulsion Laboratory:NASA’s Ingenuity Mars Helicopter Captures Record Flight(5/28)