世界で最も危険なキノコ、カリフォルニア州を中心に西海岸で大量繁殖
アメリカで危険なキノコが繁殖していることが、科学者の調査によって明らかにされた。
通称「デス・キャップ・マッシュルーム」
そのキノコとは、通称「デス・キャップ・マッシュルーム」と呼ばれ、正式な学名は「アマニタ・ファロイデス(Amanita phalloides)」だという。
アメリカではこのキノコにより、毎年数人が死亡し、多くの人間や動物が病気になっていることが知られている。
「デス・キャップ・マッシュルーム」は成熟すると、高さ数センチ、幅数センチのオフホワイトの傘を持ち、未熟なうちは丸みを帯びた傘をしているそうだ。
アメリカ西海岸全域に分布
キノコの中の毒素は体の細胞、特に肝臓と腎臓の組織にダメージを与え、肝不全になると致命的な状態になる場合があるという。
また成人した人間がキノコを1本でも食べると致命的となり、全世界のキノコによる死者の90%近くを占めているのではないか、との試算もあるとか。
そしてこのキノコがカリフォルニア州で繁殖し、現在はアメリカの西海岸全域に分布しているそうだ。
単独で受精すると判明
そもそもキノコは野生で両性器官を通して生殖することが知られており、2つの個体の地下構造が融合して、両方の親の遺伝物質を含むキノコが地上に発生すると考えられている。
しかし今回の研究では、カリフォルニア産の「デス・カップ・マッシュルーム」が、相手を持つことなく、単独で自ら受精することが明らかになったという。
通常、このようなプロセスは研究室以外のキノコでは、ほとんど観察されないと言われている。
まだどのように単独で生殖するのか明らかになっていないが、科学者は「デス・キャップの多様な繁殖戦略が、その急速な普及を促進している可能性があり、植物や動物、菌類の侵襲の間で、深い類似性を表しています」と述べている。(了)
出典元:INDEPENDENT:California is being invaded by the world’s deadliest mushroom(2/16)