Switch news

知っておきたい世界のニュース

南極で2つの巨大な氷山が移動中、研究者が警鐘を鳴らす

南極で2つの巨大な氷山が移動中、研究者が警鐘を鳴らす
NASA

南極から2つの氷山が移動を続けており、海運、漁業、野生動物に打撃を与える可能性があるとして、研究者が警鐘を鳴らしている。

 

面積は3000平方キロメートル以上

 

その氷山とは、「A76a」と「A81」だ。「A76a」はイングランド南西部のコンウォールほどの広さがあり、「A81」もロンドンの町ほどの大きさだという。

 

「A76a」氷山は細長い形をしており、面積は3000平方キロメートル以上。2021年5月に南極のウェッデル海南部にあるフィルヒナー・ロンヌ棚氷(Filchner-Ronne Ice Shelf)から分かれたそうだ。

 

現在はそこからさらに北上を続け、フォークランド諸島とサウスジョージア島に向かっており、研究者たちはこの2つの氷山を追跡しているという。

 

 

一方、「A81」は今年の1月に、ブラント棚氷から分離した。

 

研究者は氷山を追跡

 

研究チームは、イギリスの王立調査船「ディスカバリー号」で「A76a」を追跡。また国際氷上パトロール隊も氷山を追跡しており、毎日2回、氷山の位置がコンピューターに記録され、船舶に報告されている。

 

「A76a」は今後、大陸棚の浅瀬に滞留する可能性があり、また「シャグロック」と呼ばれる海鳥が生息する岩礁群の中に、氷山が入り込む可能性も懸念されているそうだ。

 

もし岩礁群に氷山が入り込んだ場合、地元の野生動物や人々に大きな被害を与える可能性があると指摘されている。

 

またサウスジョージア・サウスサンドイッチ諸島政府の漁業・環境部長であるマーク・ベルチアー博士は、「観光シーズンは終わりつつありますが、漁業は冬の間に行われるので、漁業に影響が出るかもしれません」と語っている。(了)

 

出典元:INDEPENDENT:Iceberg the size of Greater London could hit shipping and wildlife, scientists warn(9/14)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top