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イスラエル軍、ICJの命令後も、ガザ地区各地で激しい攻撃、状況に変化なし

イスラエル軍、ICJの命令後も、ガザ地区各地で激しい攻撃、状況に変化なし
Instagram/saleemaburass

国際司法裁判所(ICJ)が1月26日に、大量虐殺を防ぐよう命じた後も、ガザ地区へのイスラエル軍の攻撃には、ほとんど変化がないようだ。

 

逃れてきたパレスチナ人に発砲

 

イスラエル軍は1月26日にも、ガザ地区南部のハンユニスの住宅を破壊し、数時間にわたって激しい攻撃を加えたという。

 

またハンユニスから避難するパレスチナ人に対しても、イスラエル軍が発砲したとされ、多くの住民が負傷したそうだ。

 

イスラエル軍は軍用車両から、ハンユニスのアル・ダーラ地区を逃れてきたパレスチナ人に向けて発砲したという。

 

また南部のラファでも、イスラエル軍の攻撃があり、人々が避難しているキャンプのテントに爆弾が直撃し、少なくとも1人の男性が死亡した。

 

さらにガザ地区中部でも、イスラエル軍の空爆により、少なくともパレスチナ人3人が死亡している。

 

ナセル病院のスタッフ、95%が避難

 

南部のハンユニスにあるナセル病院は、すでに5日間もイスラエル軍に包囲され、医療用品、水、食料が持ち込めない状況が続いている。

 

しかも病院にある貯水タンクも、イスラエル軍のドローン攻撃や砲撃の破片などにより損傷。集中治療室にも水が侵入し、透析センターでも水不足に陥っているという。

 

またイスラエル軍の継続的な爆撃と銃撃のために、病院の95%のスタッフが避難。8人の外科医と一部の看護スタッフだけが残り、患者のケアを行っているそうだ。

 

 

同じくハンユニスにあるアル・アマル病院の周辺でも激しい戦闘が続いており、数名の負傷者が出ているという。

 

病院の外にはイスラエル軍の狙撃兵が配置され、救急医療チームが助けを必要としている人々の元へ向かうのを妨げているそうだ。下は病院の近くにいる、イスラエル軍の戦車の姿。

 

 

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イスラエル、WHOが「ハマス」と共謀

 

一方、イスラエルは1月25日、世界保健機関(WHO)が、「ハマス」と共謀していると非難した。

 

WHOの理事会で、イスラエル代表のメイラブ・エイロン・シャハール氏は、「IDF(イスラエル国防軍)が、ガザ地区で捜索したすべての病院で、ハマスの軍事利用の証拠が見つかった」と述べた。

 

その上でシャハール氏は「これらは、WHOが何度も無視しようとしている否定できない事実です。それは(ハマスとの)共謀です」と非難したという。

 

これに対して世界保健機関のテドロス事務局長は、シャハール氏の発言を非難。SNSへの投稿で、次のように述べた。

 

「このような虚偽の主張は有害であり、弱者に奉仕するために命を危険にさらしているスタッフを、危険にさらす可能性があります。 国連機関として、WHOは公平であり、すべての人々の健康と福祉のために活動しています」

 

UNRWAが職員を調査

 

また国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は1月26日、昨年10月7日のイスラエル南部への奇襲攻撃に、複数の職員が関与した可能性があるとして、調査を開始し、その職員との関係を断ったことを明らかにした。

 

アメリカ国務省は、奇襲攻撃に関与した職員が12人いた可能性があるとし、詳細を把握し、国連の対応が終わるまで、UNRWAへの資金提供を凍結すると明らかにした。

 

27日にはドイツやオランダ、カナダ、フィンランド、オーストラリア、イタリア、イギリスなどもUNRWAへの資金提供を凍結すると発表した。

 

イスラエルのギラド・エルダン国連大使もSNSの「X」において、「国連は私たちの存在を非合法化するための武器として利用されているだけでなく、私たちを物理的に排除するためにも利用されている」と非難した。

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Israel must prevent genocide in Gaza, says ICJ(1/26)

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Nasser Hospital doctors work amid sound of tanks(1/27)

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