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【オリンピックで得点0】SNSで話題の豪人ブレイクダンサー・Raygunに誹謗中傷が集まる

【オリンピックで得点0】SNSで話題の豪人ブレイクダンサー・Raygunに誹謗中傷が集まる
_breakingforgold/Instagram

2024年のパリ・オリンピックでは、数多くの選手が注目を集めた。残念な注目を集めたのが、オリジナリティあふれるブレイクダンスを披露した、オーストラリア代表のRaygun(本名:レイチェル・ガン)選手だ。

 

カンガルーダンスが注目を集める

 

36歳のRaygun選手が披露した独特なダンスは、カンガルーをモチーフにするなど、オーストラリアらしさを表現したものとのこと。

 

オリンピックでアメリカのLogistx選手、フランスのSyssy選手、そしてリトアニアのNicka選手と対戦した彼女は、3ラウンドともに18対0を記録し、無得点のまま敗退した。

 

米テキサス州にあるサンアントニオ動物園は、「カンガルーたちは、Raygunは完璧だったし、オリンピックで100点を取るべきだったって考えているよ」と、カンガルーの動きと彼女のダンスを比較した動画を投稿した。*現在は著作権の申し立てにより動画が非公開となっている。

 

今回の結果について彼女は、「人と違うことを恐れず、外に出て自分を表現してください。それがあなたをどこへ連れて行くかは誰にもわかりません」と、ポジティブな言葉を残している。

 

デマや誹謗中傷が寄せられる

 

Raygun選手はオリンピックで大きな注目を集めることとなったが、多くは冷笑に近いものだった。

 

▼「Raygunは、オリンピック史上、最も成功したインターネット・ネタとして記憶されるだろう」と書かれた投稿

 

 

また8月11日には、国内予選での選考過程に不正があったのではないかと、謝罪と調査を要求する署名活動が立ち上がり、5万7000人を超える署名が集まる結果に。「憎悪を生むために多くの虚偽情報が含まれている」とし、豪州オリンピック委員会による要求で、8月15日に削除された。豪州オリンピック委員会は、この署名活動を「まるでいじめだ」と強く批判している。

 

あがる擁護や心配の声

 

もちろん、Raygun選手に向けられているのは批判だけではない。

 

彼女の義父は自身のFacebookで「審査員は明らかにレイチェルのスタイルではないスタイルを求めていた」とし、自分の意見が偏っているとしたうえで「彼女が厳しい戦いを強いられたのは、審査員が独創性と音楽性を評価しなかったからだ」と投稿した。さらに、「重要なのは、彼女が勇気と威厳を持ち、オーストラリアとブレイキングを代表してオリンピックに出場したことです」と擁護している。

 

また、世界ダンススポーツ連盟のSergey Nifontov事務総長は、「私たちの世界でこんなことが起きるべきではない。何かが違った方向に進んでいる」とコメントしている。さらに、審査員を務めたMGbilityは、ブレイキングコミュニティは彼女を支援していると語っている。

 

本人も「いやがらせはやめて」

 

デマや誹謗中傷が飛び交う中、8月15日に彼女は自身のインスタグラムにコメントを投稿した。

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

Rachael Gunn(@raygun_aus)がシェアした投稿

 

サポートをしてくれた人々に感謝を述べた後、「これほど多くのヘイトを受けるとは思わなかった。正直に言って、かなり壊滅的なヘイトです」とコメントした。そして、オリンピックに全力を尽くしたことを説明している。また、ネット上に根拠のない噂が広まっており、家族や友人、ブレイクダンスのコミュニティに対するいやがらせをやめて欲しいと訴えた。

 

数週間はヨーロッパで滞在する予定とのこと。これはあらかじめ計画していたもので、オーストラリアに帰国したら、質問に答える準備があるそうだ。この投稿にも「まるで子供だ」「被害者面するな」「自分が下手だって認めろ」などの心無い声が寄せられている。(了)

 

参考:CNN「Australian Olympic chief condemns ‘bullying’ online petition attacking Raygun’s breaking credentials」(8/15)

参考:FOX Sports「‘Courage and dignity’: Raygun defended by family as husband, coach’s role revealed」(8/13)

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