バルコニーの外にぶら下がる子供、ブラジル人の移民が救助に成功【スペイン】
スペインで、幼い子供がバルコニーの外でぶら下がっているのが見つかり、移民の男性が救助に成功した。
ブラジルからの移民の男性
その救出劇が行われたのは、8月21日、場所はスペイン南東部・バレンシア州のアリカンテ市とされている。
当時、ブラジルからの移民であるフェリペ・ダビド・ソウザさんは、作業していたアパートの外から叫び声が聞こえたため、外を見ると、下の通りに群衆が集まっていたという。
そして人々は必死になって、2階(3階にも見える)にあったソウザさんの隣の部屋にあるバルコニーを指差しており、そこには6歳の男の子がバルコニーの外にぶら下がり、必死に手すりに捕まっていたそうだ。
ソウザさんは素早く手すりを越え、しっかりと掴みながら、狭い縁に沿って子供に向かってゆっくりと進み、やがて救助することに成功した。その様子がこちら。
Um brasileiro salvou uma criança que estava sentada na grade de uma varanda no segundo andar em Alicante, no sudeste da Espanha. A ação foi filmada por pessoas que estavam no local.
Alertado pelos gritos, Felipe David Souza saiu pela janela e, caminhando pelo parapeito da… pic.twitter.com/KDgvpoSx5K
— Diario de Pernambuco (@DiarioPE) August 23, 2024
下にいた人々が拍手喝采
当時、地上にいた人々は警察を呼び、子供が落ちた場合に備えて、クッションを路上に運び始めていたという。
その時、ソウザさんが現れ、落ち着いて子供に向かってゆっくりと進み、そっとシャツを掴んで子供を手すりの上に戻した。
下で見守っていた人々は、子供が救出されると安堵し、皆が拍手喝采したそうだ。
子供の家族はフランス人観光客で、母親が居眠りしている時に、男の子が窓の外へと出て行ってしまったという。救出した時の状況について、ソウザさんは次のように語っている。
「何も考えずに行いました。子供をじっと見つめて落ち着かせ、動かないようにと願っていました。短い距離ですが、とても長く感じました」
市議会が表彰式で勇気を称える
ソウザさんは画家で、スペインに9年間住んでおり、何度も人種差別に苦しんできたという。しかし「もしまた同じ状況に直面したら、同じ選択をするだろう」とも語っている。
アリカンテ市議会の職員はソウザさんに対し、市が11月に表彰式で彼の勇気を称える予定だと伝えたという。
また市議会議員のフリオ・カレロ氏も、ソウザさんに「あなたは未成年者の命を救うために、自分の命を危険にさらしました。計り知れないほど価値のある英雄的行為だ」と称えたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Brazilian migrant who saved child from balcony fall in Spain hailed as a hero(8/22)