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イスラエルで50万人が反政府デモに参加、ガザ地区で6人の人質が死亡

イスラエルで50万人が反政府デモに参加、ガザ地区で6人の人質が死亡
X_Barak Ravid

ガザ地区で6人の人質の遺体が回収された後、イスラエル国内ではネタニヤフ政権に対する大規模な抗議デモが行われた。

 

人質交換の協議に応じるよう要求

 

8月31日、ガザ地区のトンネル内で、「ハマス」に捕らえられていた人質6人の遺体が発見され、回収されたという。

 

これが報じられると、イスラエル国内で、ネタニヤフ政権に反対する抗議デモが勃発。テルアビブだけでも推定28万人がデモに参加し、国内全土で少なくとも50万人が街頭に繰り出したと見られている。

 

デモ参加者たちは、ネタニヤフ政権に対して、人質交換を含めた「ハマス」との停戦協議に応じるよう求めたそうだ。

 

解放される予定だった人質

 

実は今回、死亡が確認された人質6人のうち3人は、今年の7月に協議された停戦案の第一段階で解放される予定だったと言われている。

 

この事実はデモ参加者の怒りと不満を買い、かつてない規模の反政府デモにつながったという。

 

デモに参加したテルアビブ在住のシュロミット・ハコーエンさんは、「政府は人質の命のためではなく、自らの保身のために、こうした決定を下していると本気で考えている。彼らに『やめろ!』と言う必要がある」と語った。

 

デモ参加者のダナ・ロウタリーさんも「彼ら(人質)が救われたかもしれないと知ることほど、最悪なことはない」と述べている。

 

高速道路をデモ参加者が封鎖

 

西エルサレムにあるネタニヤフ首相の事務所の外には、何千人もの人々が集まり、人質交換の協議に応じるよう求めたという。

 

イスラエルの主要都市、テルアビブでも、人質の親族が、死者を象徴する棺を担いで行進したそうだ。

 

またデモ参加者は、テルアビブの主要な高速道路を封鎖。発煙筒に火をつけ、抗議の声を上げたという。

 

イスラエルの警察は、デモ参加者に対し、悪臭を放つ水などを放ち、高速道路から排除。その過程で、警察官を襲い、破壊行為を行ったとして29人のデモ参加者を逮捕した。

 

これにより高速道路は徐々に通行が可能になったようだが、一方、イスラエルの主要な労働組合は、全国的なストライキを呼びかけているという。

 

7万人以上の子供にワクチンを接種

 

ガザ地区では9月1日、北部のガザ市北西にある住宅が、イスラエル軍によって空爆され、2名のパレスチナ人が殺害され、さらに数名が負傷したそうだ。

 

また9月1日から、ガザ地区ではポリオ・ワクチンの接種が始まったが、初日には7万2611人子供がワクチン接種を受けたという。

 

「ハマス」とイスラエルは、世界保健機関(WHO)とパレスチナの医療従事者が64万人の子供たちにワクチンを接種できるようにするため、9月1日からガザ地区での戦闘を毎日少なくとも8時間停止することで合意していた。

 

そして今回、ワクチン接種が順調に進められたことで、64万人の子供への接種という目標が達成できるとの期待が高まっている。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israeli war on Gaza live: Protesters swarm the streets after captive deaths(9/1)

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