イスラエル軍の攻撃によりガザ地区で60人が死亡、病院に閉鎖命令、ジャーナリストも殺害
イスラエル軍による攻撃で、ガザ地区では数多くのパレスチナ人が殺害され、また病院へも閉鎖命令が出された。
ガザ地区北部の病院に閉鎖命令
パレスチナの通信社「Wafa」は10月9日、ガザ地区内でイスラエル軍の攻撃により、60人のパレスチナ人が死亡したと明らかにした。
特にガザ地区北部にあるジャバリア難民キャンプでは、イスラエル軍が避難している人々のテントを空爆。これにより民間人15人が殺害されたという。
またイスラエル軍は再び、ガザ地区北部にあるカマル・アドワン病院やアル・アウダ病院、インドネシア病院などに対し、閉鎖命令を出した。これにより医療関係者や動ける患者などは、病院から退去することを余儀なくされたという。
“We have babies and newborns that are in the ICU.”
Dr. Hussam Abu Safia, director of Kamal Adwan Hospital in Gaza, said the facility will stay open despite Israeli evacuation orders due to the lack of other hospitals serving children.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 9, 2024
さらにイスラエル軍は9日、ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプで、ジャーナリストのグループも攻撃。これにより1人のジャーナリストが死亡、「アルジャジーラ」のカメラマンも撃たれ、重傷を負ったそうだ。
Al Jazeera cameraman Ali al-Attar was severely injured in an Israeli attack on a Gaza hospital, joining several network journalists wounded or killed while reporting on the ground. pic.twitter.com/DwOxBUb4b8
— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 9, 2024
イスラエル軍はヨルダン川西岸地区でも、パレスチナ人を襲撃しており、パレスチナの保健当局は9日、4人が殺害されたと発表した。一方、イスラエル側は「指名手配のテロリスト5人を排除した」と主張している。
ヨルダン川西岸地区では、ここ数日間で25人ものパレスチナ人が、イスラエル軍によって拘束されている。
レバノンでも空爆が続く
一方、イスラエル軍はレバノンにも空爆を続けており、10月9日には、南部の町、Wardaniyehで5人が死亡、12人が負傷したという。
レバノン公衆衛生緊急活動センターは、これらの空爆で「体の一部」が残された遺体もあり、現在身元を特定するためDNA検査を行っていると述べている。
また9日夜にはレバノン南部の町、Dardghayaにもイスラエル軍の空爆が行われ、レバノンの民間防衛隊員5名が死亡したという。しかし生存者や負傷者を発見する努力は、現在も続けられている。
レバノンの民間防衛総局長は声明で、「犠牲がどれほど大きくても、同機関は活動を続ける」と述べた。
レバノンでは昨年10月以来、100人以上の救急隊員や消防士、医師がイスラエル軍の空爆で死亡しており、その大半はこの2週間で殺害されたという。
Israel has killed more than 100 medical workers in Lebanon over the past year, and many medics believe it is intentional https://t.co/qP6Saxiq73 pic.twitter.com/HIw21FHeVW
— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 9, 2024
「レバノンはガザのようになる…」
イスラエルのネタニヤフ首相は10月8日、レバノン国民に向けたビデオメッセージで、「ヒズボラ」が弱体化しているとした上で、「ガザ地区で見られるような長期戦の破壊と苦痛の淵に陥る前に、レバノンを救う機会がある」とし、レバノン国民に自らの国を取り戻すよう促した。
Israeli PM Netanyahu has warned Lebanon it could face destruction ‘like Gaza,’ but many Lebanese say that destruction is already happening. pic.twitter.com/6nU2AtTLlR
— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 9, 2024
一方、アメリカ国務省のマシュー・ミラー報道官は記者団に対し、「レバノンで、ガザのような軍事行動が一切あってはならないこと、ガザのような結果を残すような軍事行動はあってはならないことは明確にしている」と述べた。
スペインのペドロ・サンチェス首相は、イスラエルのレバノンへの侵攻を非難。国際社会は、主権国家に対する第三国による侵攻に対し、無関心のままでいるべきではないと訴えた。
またイスラエルのヨアヴ・ガラント国防相は9日、イランへの報復は「致命的で、正確で、そして何よりも驚くべきものになるだろう。彼らは何がどのように起こるのか、理解できないだろう」と警告したという。
一方、イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)の上級司令官も、イスラエルに攻撃された場合、イランは、先週の作戦(ミサイル攻撃)よりも、はるかに大規模な作戦を開始する用意があると語った。(了)
出典元:The Guardian:Middle East crisis live: Israel says Iran strike will be ‘lethal, precise, surprising’; Biden tells Netanyahu to ‘minimise harm’ to Lebanese civilians(10/9)
出典元:Al Jazeera:LIVE: Israel attacks Gaza journalists, resumes bombing of Lebanon’s capital(10/9)