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古代ギリシャの「コリント式」ヘルメット、英でオークションに出品へ

古代ギリシャの「コリント式」ヘルメット、英でオークションに出品へ
Apollo Art Auctions

古代ギリシャ人が戦闘で使っていた、珍しい兜が、今月下旬にロンドンで競売にかけられることになった。

 

保存状態の良い「コリント式」は珍しい

 

「アポロ・アート・オークションズ」社によれば、顔の大部分を覆い、目と口の部分だけを開けたヘルメットは、「コリント式」と呼ばれるという。

 

今回、オークションに出品されるヘルメットは青銅製で、紀元前500年から450年の間に作られたそうだ。

 

このような「コリント式」のヘルメットは、考古学的な遺跡でその残骸が発見されているが、保存状態の良い兜は珍しいとされている。

 

そのため、このヘルメットは、7万2000ドル(約1100万円)から10万8000ドル(約1700万円)で落札されると予想されている。

 

オークションサイトの声明によると、このヘルメットは個人収集家が所有しており、美術品紛失登録簿により、盗難物や紛失物ではないことが確認されているという。

 

紀元前7世紀に使用され始めた可能性

 

このスタイルのヘルメットは長い歴史を持ち、紀元前7世紀に使用され始め、少なくとも紀元前4世紀まで、ギリシャで継続的に開発されていたと考えられている。

 

この形は古代ギリシャの都市国家、コリントスにちなんで「コリント式」と呼ばれているが、実はこのスタイルがコリントスで開発されたという明確な証拠はない。

 

ケンブリッジ大学の考古学者、アンソニー・スノッドグラス氏は、著書「ギリシャ人の武器と防具」の中で、「このようなヘルメットはスパルタを含む、他の多くの古代ギリシャ都市国家の戦士によって使用されていた」と書いている。

 

また「アポロ・アート・オークションズ」社のイヴァン・ボンチェフ氏は「この品は希少で、非常に保存状態の良い青銅製のギリシャの兜とされ、恐らくスパルタの戦士と関連があり、古代ギリシャの芸術性と職人技を垣間見ることができる」と述べている。(了)

 

出典元:Livescience:Rare ‘Corinthian’ helmet from ancient Greece is up for auction, and stunningly preserved(1/19)

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