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劣化が激しいパリ五輪のメダル、ルイ・ヴィトンの親会社は非を認めず

劣化が激しいパリ五輪のメダル、ルイ・ヴィトンの親会社は非を認めず
X_Yohann Ndoye Brouard

昨年のパリ五輪で授与されたメダルが、数ヶ月後には劣化してしまったことが以前から話題になっていた。

 

だが、メダルの制作を担当したフランスのLVMH(モエ·ヘネシー·ルイ·ヴィトン)グループは、自分たちに責任があることを否定している。

 

LVMHは、ルイ·ヴィトンをはじめ、ディオールやセリーヌ、ティファニーなど数多くの名高い高級ブランドを傘下に置く、世界最大級の多業種複合企業体だ。

 

高級ジュエリーブランド「Chaumet」がデザイン

 

パリ五輪のメダルは、LVMHの傘下にあるフランスの高級ジュエリーブランド「Chaumet(ショーメ)がデザインした。そのうちの銅メダルについて、五輪終了後、授与された選手100名以上が劣化を訴え、交換を要求した。このおかげで「Chaumet」は、海外メディアによれば、世界の笑い者になったとのこと。

 

ところが、LVMHの広報担当者は、「Chaumetにはデザインの責任はあるが、メダルを実際に作ったのはChaumetでもなく、LVMHでもない」と言い、劣化の責任を認めない。

 

では、どこが作ったかというと、フランスの国有企業·パリ造幣局(Monnaie de Paris)だ。造幣局の方は、「錆びを防ぐために塗布したワニス(樹脂製の透明塗料)に技術上の問題があった」とし、劣化したことについての非を認めている。EUの規制が変更になり、酸化クロムの使用が禁止されたため、別のものを配合したワニスを塗布したのだそう。

 

強気のLVMH

 

下にあるのは、SNSでシェアされている劣化したメダルの写真。フランスの水泳選手Yohann Ndoye-Brouardさんが投稿したもの。

 

 

LVMHには、メダルの品質を最終的にチェックする必要があったと言えそうだが、そうは考えておらず、広報担当は次のように述べて、あくまでも責任を否定した。

 

「責任はパリ造幣局と国際オリンピック委員会にある。LVMHは今回のこととは何の関係もなく、この件についてこれ以上コメントすることはない」(了)

 

出典元:New York Post:French luxury giant LVMH denies responsibility for rusty, deteriorating Olympic medals(1/21)

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