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イスラエル軍、15人の医療関係者の殺害を「誤り」と認めるも、「処刑」は否定

イスラエル軍、15人の医療関係者の殺害を「誤り」と認めるも、「処刑」は否定
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イスラエル軍は3月、ガザ地区で医療関係者や民間防衛隊員など15人を殺害したが、4月20日にはその調査結果を発表した。

 

「処刑」や「隠蔽」は否定

 

この事件は3月23日、ガザ地区南部のラファにあるal-Hashaashin地区で起きた。

 

当時、救助要請を受けたパレスチナの救急隊員など15人が現場へ急行。その後、15人がイスラエル兵に殺害され、埋められているのが発見された。

 

 

この問題は国際的な非難を招いたが、イスラエル側は当初、救急車が赤色灯を付けずに接近したため、不審車両と考え、発砲したと発表。しかしその後、ニューヨーク・タイムズ紙が入手した映像により、救急車や消防車、国連車両が赤色灯をつけていたことが判明した。

 

 

イスラエル軍は4月20日、この事件の調査結果を発表。当時の軍の行動に「誤り」があったことを認めたものの、「処刑」や「隠蔽」は否定したという。

 

パレスチナ赤新月社「矛盾している」と批判

 

イスラエル軍は声明で、「処刑の主張を裏付ける証拠は見つからなかった。こうした主張は、(イスラエル)兵士に対する誹謗中傷であり、虚偽の告発である」と述べたという。

 

またイスラエル軍は、「調査の結果、職務上の不備、命令違反、そして事件の完全な報告の不備が複数確認されたため、副司令官を解任する」と述べたそうだ。

 

これに対し、パレスチナ赤新月社(PRCS)のYounis al-Khatib会長は、イスラエル側の説明が「矛盾している」と主張。

 

「なぜイスラエル軍兵士が、救急隊員の遺体を犯罪的な方法で埋めたのか理解できない」とし、「現場の視界が限られていたという、イスラエル軍の説明が虚偽であることを証明している」と批判した。

 

その上で、al-Khatib会長は「国連機関による、独立した公平な調査が行われるべきだ」と語ったという。

 

イスラエルの人権団体「ブレイキング・ザ・サイレンス」も、この事件に関するイスラエルの調査は「矛盾や曖昧な表現、恣意的な内容に満ちている」と批判した。

 

ガザ地区で30人のパレスチナ人が死亡

 

ガザ地区では4月20日も、イスラエル軍による攻撃が続けられており、民間防衛隊によれば、夜明け以来、少なくとも30人のパレスチナ人が殺害されたという。

 

またイスラエル軍は、レバノン南部を2回に分けて攻撃。レバノン保健省は、これらの攻撃で2人が死亡したと明らかにした。

 

一方、アメリカ軍もイエメンを空爆し続けており、「フーシ派」が運営するサバ通信は20日、首都のサナアで3人が死亡、12人が負傷したと報じている。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Red Crescent rubbishes Israeli probe into Gaza medic killings(4/20)

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