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「教皇選挙」最有力候補である、フィリピン出身のタグレ枢機卿とは?

「教皇選挙」最有力候補である、フィリピン出身のタグレ枢機卿とは?
X_Ryan Sinclair

4月21日に88歳で逝去した、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇。その後継者を決めるコンクラーベ(教皇選挙)が、バチカンで5月7日から始まった。

 

2012年に枢機卿に任命される

 

そして早くも次期教皇の最有力候補として、フィリピン出身の枢機卿の名前が挙がっている。その人物とは、マニラ出身のルイス・アントニオ・ゴキム・タグレ(Luis Antonio Gokim Tagle)枢機卿(67)だ。

 

彼は「チト(Chito)」という愛称で知られており、司祭生活は40年以上。2011年にマニラ大司教に任命され、2012年には当時の教皇、ベネディクト16世によって枢機卿に任命されたという。

 

2013年にベネディクト16世が退位した際、タグレ枢機卿は後継者候補の一人と目されていたが、最終的にはフランシスコ教皇が選ばれた。

 

そして2019年、フランシスコ教皇はタグレ氏をマニラからバチカンに招き、カトリック教会の宣教部門を率いさせたそうだ。

 

フランシスコ教皇のスタイルを「継続」

 

フランシスコ教皇と同じくイエズス会員であるタグレ氏は、前任者のフランシスコ教皇の庶民的な雰囲気を受け継いでいるそうだ。

 

またタグレ氏が教皇に選出されれば、世界中の14億人のカトリック教徒に対し、フランシスコ教皇の進歩的(リベラル)な政策、すなわち教会を現代へと開き、より包括的(寛容)な政策が継続されるという。

 

タグレ氏の元教え子で、数十年来の知己であるエマニュエル・アルフォンソ牧師は、次のように語っている。

 

「彼は、フランシスコ教皇のこれまでの活動の延長線上にある存在となるでしょう。貧しい人々への愛、親しみやすさなど、まさにフランシスコ教皇に似ています」

 

アメリカの大学で神学を学ぶ

 

フィリピンでは、カトリックが主要な宗派となっている。フィリピンは1500年代にスペイン人宣教師によって植民地化され、1898年までスペインの支配下に置かれていた。

 

またフィリピン人はカトリックへの信仰心が篤く、中絶や離婚といった問題に関しては保守的な考え方を持っているという。

 

タグレ氏は、ワシントンD.C.のアメリカ・カトリック大学で神学を学び、英語や母国語であるタガログ語、そしてイタリア語も堪能だと言われている。(了)

 

出典元:USA TODAY:Who is Luis Antonio Tagle? What to know about man who could become first Asian pope(5/6)

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