ガザ地区で飢餓が深刻化、100以上のNGOが大量餓死に警鐘を鳴らす

イスラエル軍は7月23日も、ガザ地区を攻撃し続け、また支援物資の搬入を制限することで、多くのパレスチナ人を飢餓状態に追い込んでいる。
ガザ全域で77人が死亡
イスラエル軍は23日も、ガザ地区中部にあるネツァリム回廊付近でパレスチナ人を攻撃し、支援物資を求める人を含む8人のパレスチナ人を殺害、57人を負傷させた。
同じく中部のヌセイラト難民キャンプへも、イスラエル軍が空爆を行い、子供3人を含む少なくとも5人のパレスチナ人が殺害された。
中部の町、Deir el-Balahにあるal-Baraka地区でも、以前の攻撃で殺害されたとみられる2人のパレスチナ人の遺体が回収されたという。
またイスラエル軍は北部のガザ市にあるTuffah地区を攻撃し、パレスチナ人1人が死亡、数人が負傷。北部のTal al-Hawa地区でも、7人のパレスチナ人が殺害された。
ガザ地区の保健当局によれば、23日には過去24時間で、少なくとも10人のパレスチナ人が飢餓で死亡し、それを含め、ガザ全域で77人のパレスチナ人が死亡したという。
An Open Letter to Congress:
We are writing to you today not as policy analysts or civil rights activists, but as human beings. As Americans. As parents. As people who were taught that starving children is always wrong. That mass murder cannot be rationalized. That the words… pic.twitter.com/l7wq4s70Ye
— CAIR National (@CAIRNational) July 23, 2025
WFP「一刻の猶予もない」
世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区を襲う飢餓が「新たな絶望の、驚くべきレベル」に達しているとして、ガザ地区への食糧支援の増加を改めて強く求めた。
世界食糧計画は「X」への投稿で、ガザ地区では約3人に1人が「数日間」食事を摂っていないと指摘し、次のように訴えた。
「9万人の女性と子供が、緊急の栄養失調の治療を必要としています。食糧支援こそが飢餓を食い止める唯一の解決策です。一刻の猶予もありません」
Gaza’s hunger crisis has reached new and astonishing levels of desperation.
🔴Nearly 1 person in 3 isn’t eating for days
🔴90,000 women & children need urgent malnutrition treatmentFood assistance is the only solution to stop starvation in its tracks. There’s no time to lose. pic.twitter.com/O4MO31Pbht
— World Food Programme (@WFP) July 23, 2025
100以上のNGOが訴える
このような状況の中、「アムネスティ・インターナショナル」や「国境なき医師団(MSF)」、「オックスファム」など、100以上のNGOが共同声明を発表し、大量餓死に警鐘を鳴らした。
「医師たちは、特に子どもと高齢者の間で、急性栄養失調の割合が記録的に高まっていると報告している。急性の下痢などの病気が蔓延し、市場は空っぽになり、廃棄物は山積みになり、大人たちは飢えと脱水症状により、路上で倒れている。ガザ地区での物資の配給は1日平均トラック28台分で、200万人以上の人々には到底足りず、多くの人は数週間も支援を受けられずにいる」
その上でNGOは、各国がイスラエルに停戦を要求し、国境検問所を開放させるために行動を起こすべきだと主張。「各国は、(イスラエルへの)武器弾薬の移送停止など、包囲を終わらせるための具体的な措置を講じなければならない(略)各国は命を救うことができるし、また救わなければならない」と訴えた。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: ‘Hunger deadly as bombs’ in Gaza as Israel-induced starvation deepens(7/23)