イスラエル軍、ガザ地区で83人のパレスチナ人を殺害、8人が餓死

イスラエル軍は8月5日もガザ地区で攻撃を続け、支援物資を求める多くのパレスチナ人が殺害された。
子供を含む8人が栄養失調で死亡
8月5日には、ガザ地区全域でイスラエル軍の攻撃により、83人のパレスチナ人が死亡し、そのうち54人が支援物資を求めて、殺されたという。
特にガザ地区北部のZikimにある「ガザ人道財団(GHF)」の配給所付近では、支援物資を求めてパレスチナ人が近づくと、イスラエル兵が銃弾を浴びせたそうだ。
アル・シファ病院には数多くの負傷者が運ばれたが、彼らは頭や首、胸などを撃たれており、治療も難しい状況だと言われている。
そして、これまでに配給所付近で殺害されたパレスチナ人は、1560人に及ぶという。
また医療関係者の報告では、8月5日も過去24時間で、子供を含む8人が飢餓や栄養失調で死亡したそうだ。
特に子供や高齢者の間で飢餓が急速に広がっており、これまでに合計で94人の子供を含む188人が飢餓や栄養失調で亡くなった。
Too weak to cry, too dehydrated to shed a tear, baby Mohammed Al-Matouq is in the final stages of starvation.
Like countless children in Gaza, he is suffering from severe malnutrition, as Israel continues to block the entry of baby formula, essential food, and life-saving… pic.twitter.com/vM1oyE9e6P
— Quds News Network (@QudsNen) August 4, 2025
空中投下は「人道支援のPR」
イスラエル軍は8月5日も、支援物資の入った110個のパッケージが、ガザ地区に空中投下されたと明らかにした。
この空中投下はフランスやドイツ、ベルギー、レバノン、アラブ首長国連邦などがイスラエル軍と調整して行っており、7月27日に開始されて以来、これまでに785のパッケージが投下されたそうだ。
しかしこの空中投下に関しては、「人道支援のPR」といった批判も寄せられている。
実際に現地の人の話によれば、支援物資のパッケージが着地した瞬間、すでに武装した集団が待っており、近づく人々に発砲し、結局、武装集団が力づくで支援物資を奪っていくという。(イスラエル軍は、ガザ地区内の武装集団と連携しているとも言われている)
結局、支援を必要としている人の元へ物資は届かず、しかも支援物資が市場で法外な値段で販売されているそうだ。
また地上からも7月27日以来、769台の支援物資を積んだトラックがガザ地区に入ったが、1日に平均すると84台にしかならず、1日に必要な500台から600台には到底及んでいない。
A Jordanian flight to airdrop aid over Gaza has revealed the extent of destruction caused by Israel’s 22-month assault on the besieged enclave and the Palestinians trapped there. pic.twitter.com/uOIlHHwOPU
— Al Jazeera English (@AJEnglish) August 5, 2025
レバノンにもドローン攻撃
レバノンの国営通信社によれば、イスラエル軍は8月5日も東部のBaalbek地区にある町、Britalで車両をターゲットにしてドローン攻撃を行い、1人が死亡したという。
レバノンの武装組織「ヒズボラ」の指導者であるNaim Qassem氏は、殺害されたイラン革命防衛隊の指揮官の追悼式で、演説を行い、イスラエルがレバノンで広範な攻撃を再び始めようとしていると非難。
「もしそれをするなら、ロケットがイスラエル領内に撃ち込まれるだろう」と警告した。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israeli attacks on Gaza kill over 80, starvation deaths mount(8/15)