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イスラエル軍、ガザ市制圧を開始、激しい空爆で81人のパレスチナ人が死亡

イスラエル軍、ガザ市制圧を開始、激しい空爆で81人のパレスチナ人が死亡
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イスラエル軍は、ガザ地区北部のガザ市制圧に向け、作戦を開始した。

 

「作戦の第一段階に入った」

 

イスラエル軍の報道官、Effie Defrin氏は8月20日、記者団に対し、ガザ市を制圧する作戦の第一段階に入ったと明らかにした。

 

またガザ市制圧に向け、今後数週間かけて、6万人の予備役兵を召集する予定だと述べた。

 

そしてガザ地区北部のガザ市では8月20日、イスラエル軍の激しい空爆が行われ、ガザ市西部のシャティ難民キャンプでは、パレスチナ人5人が死亡、数人が負傷したそうだ。

 

ガザ地区の保健当局によると、20日の夜明け以降、ガザ地区全域でイスラエル軍の攻撃により、支援物資を求める30人を含む、少なくとも81人のパレスチナ人が死亡し、さらに3人が餓死したという。

 

イスラエル軍が電話で警告

 

イスラエル軍はガザ市を制圧し、そこで暮らす約100万人のパレスチナ人を強制的に南部へ移住させようとしており、彼らの生活手段を奪うため、主に住宅を攻撃していると言われている。

 

また現地では、イスラエル軍からの電話を受けるパレスチナ人が増えており、イスラエル軍は住民に対し、暮らしてきた地域に近づかないよう警告。そこに留まれば攻撃を受けると脅迫し、できるだけ速やかにガザ市から立ち去るよう促しているという。

 

このためパレスチナ人の住民は、自分たちの持ち物や、ここ数週間でやっと手に入れた食料さえ置き去りにして、避難しているそうだ。

 

現在、カタールやエジプトは新たな停戦案を提案しており、「ハマス」側はすでにこの案を受け入れたが、イスラエル側はまだ回答をしていない。

 

「ハマス」は、ガザ市への攻撃が激化したことも含め、次のように述べた。

 

「ネタニヤフ首相が調停者の提案を無視し、回答を示さなかったことは、彼がいかなる合意も真に妨害する者であり、(イスラエル人の人質の)命を顧みず、彼らの帰還に真剣ではないことを証明している」

 

トランプ政権がICCに新たな制裁

 

一方、アメリカのトランプ政権は、国際刑事裁判所(ICC)の判事らに対し、新たな制裁を科すと明らかにした。

 

ルビオ国務長官は8月20日の声明で、トランプ政権が制裁対象としたICC判事のリストに、新たに判事2名と検察官2名が追加されるとし、次のように述べた。

 

「ICCは国家安全保障上の脅威であり、アメリカと緊密な同盟国イスラエルに対し、法律を武器として使用して戦う道具となってきた」

 

ICCはすでに、イスラエルのネタニヤフ首相とヨアブ・ガラント前国防相に対し、戦争犯罪と人道に対する罪の容疑で逮捕状を発行している。

 

フランスの外務省は、フランス人を含む4人の国際刑事裁判所(ICC)の判事または検察官に制裁を科すという、アメリカの決定に失望を表明。報道官は「フランス人判事ニコラ・ギヨー氏を含む今回の制裁は、司法の独立の原則に反する」と非難した。

 

またベルギー政府も、ICCに対するアメリカの制裁措置に改めて反対を表明し、これらの措置は正義と説明責任の維持に向けた努力を損なうと警告。ベルギーの外相は、次のように述べた。

 

「ベルギーは、アメリカが国際刑事裁判所(ICC)の判事および次席検察官に対して課した新たな制裁を、改めて強く遺憾に思う。これまでの制裁と同様に、ベルギーはICC、その独立性、そして職員に対する揺るぎない支持を改めて表明する」(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel advances plan to seize Gaza City, kills 81 in ‘fierce’ attacks(8/20)

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