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イスラエル軍がレバノン南部を大規模空爆、複数の町を攻撃

イスラエル軍がレバノン南部を大規模空爆、複数の町を攻撃
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イスラエル軍は停戦中にもかかわらず、レバノン南部に対し、大規模な空爆を行った。

 

住宅街を攻撃、1人が死亡

 

イスラエルは昨年末、レバノン南部を支配していたイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」と停戦したが、ほぼ毎日のように停戦違反をし、攻撃を繰り返している。

 

そして11月6日には、レバノン南部のTyre地区にあるTouraやTayr Debba、Taybeh、Aita al-Jabalなど複数の町を空爆。

 

Touraでは住宅街が攻撃にさらされ、レバノン人男性1人が死亡、8人が負傷したという。またTayr Debbaでも、1人の男性が負傷したそうだ。

 

レバノンの大統領が非難

 

イスラエル側は、これらの攻撃について、「ヒズボラ」の拠点を標的にしたと主張しているが、レバノンのジョセフ・アウン大統領は、一連の空爆を「凶悪な政治犯罪」と非難。次のように述べた。

 

「イスラエルが本日、レバノン南部で行った行為は、民間人を標的とし、恐怖に陥れ、強制的に避難させることを目的とし、国際人道法の下で、本格的な犯罪を構成する。停戦発効からほぼ1年が経過したが、その間、イスラエルは両国間のいかなる和解交渉も拒否する姿勢を露わにしてきた」

 

イスラエル軍は、2023年10月に始まり、2024年9月に本格攻勢に転じたレバノンへの攻撃で、4000人以上を殺害し、約1万7000人を負傷させたと言われている。

 

1万人以上が瓦礫の下に埋まる

 

ガザ地区の行方不明者全国委員会は11月6日、声明を発表し、全域で依然として1万人以上のパレスチナ人が瓦礫の下に埋まっていると明らかにした。

 

同委員会はガザ地区を「世界最大の集団墓地」と表現し、数千人の犠牲者が家屋の瓦礫の下に埋もれたままであり、甚大な破壊と遺体収容に必要な機材の不足により、尊厳ある埋葬も受けられていないと述べた。

 

同委員会は、国際社会に対し、行方不明者の捜索、遺体の収容、そして犠牲者の人権と法的権利の尊重を確保するための緊急措置を講じるよう強く求めた。

 

多くの遺体で身元確認ができず

 

またガザ地区には、イスラエルの刑務所に収監されて死亡したパレスチナ人の遺体が返還されているが、285体の遺体のうち、身元が確認されたのはわずか84体に過ぎないという。

 

多くの遺族が毎日、ガザ地区南部にあるナセル病院の遺体安置所に通い、身元を確認できるものを特定しようとしている。

 

しかし死亡したパレスチナ人は拷問を受け、顔も判別不能なほど損傷しており、靴下やズボン、シャツでしか身元を確認できないそうだ。

 

にもかかわらずイスラエル側はガザ地区へのDNA検査キットの搬入を拒否しており、身元確認を求める基本的な要求さえ阻んでいるという。

 

そして身元不明者のパレスチナ人の遺体の多くは、ガザ地区中部のDeir el-Balahにある集団墓地に埋葬されているそうだ。

 

ヨルダン川西岸地区でも続く暴力

 

ヨルダン川西岸地区でもイスラエル軍と入植者の暴力が続いており、11月6日には南部のヘブロンの町、Khallet al-Natshで、子供が負傷した。

 

イスラエル人の入植者らは、この町にあるパレスチナ人の住宅に投石。これにより子供が顔面を負傷し、その後治療のため近くの病院に搬送されたという。

 

国連は、これらの攻撃に対して処罰されていないことが、さらなるパレスチナ人の避難と、暴力を助長していると繰り返し警告している。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills more Palestinians in Gaza, bombs southern Lebanon(11/6)

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