顔が多くの毛で覆われたインドの少年、非常に稀な先天的多毛症に苦しむ
インドで学校に通う13歳の少年が、生まれつきの多毛症に苦しんでいるとして、複数のメディアが伝えている。
顔が5cmほどの毛で覆われる
その少年とはインド中央部に位置するマディヤプラデーシュ州、Ratlamに住むLalit Patidar君(13)。
彼は生まれた時からの先天的多毛症で、顔や腕、体の他の部分も5cmほどの毛で覆われているという。
しかしLalit君は学校でも勉強ができ、仲間からも人気で、彼自身も自分の容姿を受け入れているそうだ。
ただ時には、知らない子供にからかわれたり、石を投げられたり、「猿」と呼ばれたりすることもあるとか。Lalit君は次のように語っている。
「僕は顔に多くの髪がついた状態で生まれました。このために人と違っているのです。時々、僕は他の子供のようになりたいと願います。でもそれはあまり望めません。僕は僕自身であることに、慣れています。だからたいてい苦痛なく過ごしています」
病院へ行くも、治療法はなし
Lalit君の母親であるParvatibaiさん(42)によれば、彼は生まれた時から多くの毛で覆われており、出産して30分後に子供の体を見た時は驚いたという。
その後、地元の小児科へ行って毛をカットしてもらい、診察を受けたが、治療法はないと言われたそうだ。
彼が生まれる前、Parvatibaiさんにはすでに5人の娘がいたが、男の子を授かるようにと、多くの寺院へ行き、お祈りをしてきたと語っている。そして願いが聞き入れられ、Lalit君が生まれたという。
母親のParvatibaiさんは「息子は他の人たちと異なっています。でも私にとっては特別なのです。なぜなら特別な祈りを捧げたあとに、生まれた子供なのですから」と語っている。
また父親のBankatlalさん(45)によれば、Lalit君が2歳になった時にも、Barodaの町にある大きな病院へ連れて行き、医者のチームに検査してもらったという。
しかしそこでも治療法はないと言われ、見つかれば連絡すると言われたそうだ。ただ医者はLalit君が15歳頃になった時にホルモンが変化するため、状況が変わるかもしれないと伝えているとか。
それでも症状が好転しない場合は、将来手術も検討している、と父親のBankatlalさんは語っている。
時には呼吸がしづらくなることも
MailOnlineによれば、多毛症にはさまざまなタイプがあるが、生まれた時から毛が多い先天的多毛症のケースは、非常に稀だという。
またこれまで何人が先天的多毛症で苦しんできたのか定かではないが、約50人が同様の診断を下されたという見方もあると伝えている。
Lalit君はこの症状により、髪の毛が目に入って視界が見えにくくなったり、食べる時に口に入ったり、時には呼吸がしづらくなったりと、困難に見舞われることもあるそうだ。
しかし学校では教師も「Lalit君をいじめたり、からかったりするな」と生徒に命じており、以来友人も彼を受け入れ、皆と仲良く過ごしているという。
またLalit君は友人といたずらしたり、冗談で「お前を食べてしまうぞ」といって仲間を怖がらせて走り回ったりすることもあるとか。
そんなLalit君は将来、警察官になる夢を持っている。早く治療法が見つかり、夢が叶えられることを願う。(了)
出典元:MailOnline:The real-life werewolf: 13-year-old boy suffers from a rare condition that has caused his face to be covered in HAIR(2/8)
出典元:Barcroft TV:The Boy With ‘Werewolf Syndrome’ | BORN DIFFERENT(2/9)