「高速道路が無さすぎ!」怒った市民が、横幅1mの道を作り国に抗議
ルーマニア国内に高速道路が不足していることに怒ってきた男性が、非常に珍しい方法で政府への抗議の意志を示した。
56万円をかけて自ら道路を建設
その男性とは、モルドバ(モルダヴィア)地域に住み、ファーストフード・レストランなどの経営を行っているStefan Mandachiさん(33)だ。
彼はイギリスとほぼ同じ大きさの自国の土地に、舗装された高速道路がわずか500マイル(約806km)しかないことに怒り、政府の政策を批判。
高速道路の不足を強調するキャンペーンを行うため、自ら約56万円を投入し、なんと横幅1mの小さな道を作ったという。Mandachiさんは動機について、次のように述べている。
「ここはルーマニアの中でも、高速道路が唯一ない地域なんです。わずか1mの長さもないんですよ。だから私たちは、道を作れることを証明するため、横幅1mの道路を作ったのです」
道路状況のせいでGDPの2%が失われる
あえて横幅1mにしたというのは、政府の対策を揶揄するためだが、同じような不満を抱えている人は多く、道路の除幕式の写真には、数百人が集まる様子が映っている。
またMandachiさんによれば、この国の貧弱な道路の輸送環境によって、国中の多くの企業がコストを支払っているという
実際、NGO「Pro Infrastructure Association」のIonut Ciurea代表も、乏しい道路へのアクセスのために、毎年国のGDPの約2%が失われていると見積もっている。
そのため今回このような抗議活動を行われたのだが、Mandachiさんはこれにより望まれる効果が生まれることを願っているそうだ。
珍しい道路を作ることで注目を浴び、多くの人々に現状を伝えるのが目的だったとしたら、今回の作戦は見事成功したといえるかもしれない。(了)
出典元:Mirror:‘World’s smallest motorway’ built in bid to shame government over lack of roads(3/16)
出典元:BBC:World’s shortest motorway built to shame a nation(3/16)