自宅でできる新型コロナ検査キット、米食品医薬局が初めて認可
米国食品医薬局(FDA)は4月21日、自宅で使える新型コロナウイルスの検査キットを認可したと発表した。自宅で使えるものをFDAが認可したのは、これが初めて。
認可された検査キットは、まず医療機関などに供給され、数週間後には米国で一般に販売されるとのこと。
一般人が自分でできる
認可されたのは米国LabCorp社が開発した「Pixel」という名称の検査キット。専用の綿棒で鼻の中の粘液をこすり取り、それを郵便などで同社の検査施設に送ると、そこで陰性陽性を判定してもらえるというシステムになっている。
通常のPCR検査では、粘液(サンプル)採取の際に綿棒を鼻の奥深くまで差し入れなければならない。だが、このPixelではその必要がなく、鼻の穴の入り口付近の粘膜を取るだけで済む。一般の人でも自分で出来るのが特長だ。(Pixelのサイトで、採取手順を説明した動画を見ることができる)
「今回の認可によって、安全で快適な自宅に居ながら、サンプル採取を簡単かつ確実に行えるようになった」と、FDA長官のStephen Hahn氏は述べている。
数週間のうちに米国で一般販売
Pixelの価格は検査料込みで1つ119ドル(約1万2000円)。米国では個人で加入している健康保険の種類が違うので、場合によっては保険がきかないこともあるようだ。
LabCorp社はまず最初に、新型コロナウイルスに感染した疑いのある医療従事者に向けてPixelを出荷する予定。その後、一般向けにも販売し、市場に出回るのは「今から数週間後になるだろう」と発表している。(ただし、ニューヨーク州、ニュージャージー州、メリーランド州、ロードアイランド州では、患者自身による検査が禁じられているため販売されない)
今回のFDAの認可は、Pixelという検査キットに限ったものであり、自宅でできると謳われている他社の検査キットはまだ認可されていない。非認可の検査キットは「使用を避けるように」とFDAは注意を呼びかけている。(了)
出典元:CBS News:FDA approves first at-home coronavirus test(4/21)
出典元:The Verge:First at-home COVID-19 testing kit authorized by the FDA(4/21)