豪で起きた人種差別への抗議活動、州が主催者に罰金を科すことを検討
オーストラリアでも人種差別に抗議する活動「Black Lives Matter」のデモが行われ、州が主催者に対し罰金が課すことを検討している。
アボリジニの人々への迫害に抗議
ビクトリア州の州都、メルボルンでは6月6日、数千人が集まり、警察の暴力やシステム化された人種差別に抗議の声を上げたという。
デモ参加者は、オーストラリアの先住民であるアボリジニの人々が、警察に拘束された後に数多く死んでいる事実を非難。警察に対し、アボリジニの人々への差別や迫害を止めるよう求めたそうだ。
しかしこの集会は新型コロナウイルスの対策により、警察署長から中止するよう指示が出ていたとか。このため警視正のLuke Cornelius氏は、この抗議デモを起こした活動グループ「Warriors of the Aboriginal Resistance」の主催者それぞれに対し、1652ドル(約18万円)の罰金を課すことを考えていると発表した。
「私たちはこのような大規模な集会が、ソーシャルディスタンスを維持する必要性への配慮なしに行われることに、懸念を抱いています。そして違法な集会の行為や主催者に対して、どのような措置をとるか現在、検討しています」
ただし今回のデモでは、多くの参加者がマスクをし、主催者は手指消毒を提供したとされ、警察もデモによる破壊行為や暴力行為がないことを認めており、逮捕者も出ていない。
Naarm Protest Black Lives Matter/ Aboriginal Deaths In Custody / Racism#BlackLivesMatterAustralia 🖤💛❤️#BlackLivesMatter #Melbourne pic.twitter.com/7BFx6fZDvH
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— Tim Uren (@turen1234) June 6, 2020
My friends and I joined the thousands of other people protesting against ingrained racist institutions still in power all over the world in Melbourne. I stand in solidarity. BLACK LIVES MATTER. pic.twitter.com/M8TPQuCltY
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1991年以来、400人以上が拘束中に死亡
今回のデモは、アメリカで白人警官が黒人男性、ジョージ・フロイドさんを殺害したことがきっかけで始められ、オーストラリアでも警官による組織的な人種差別に対する疑問が投げかけられることになったという。
実際にオーストラリアでは1991年以来、400人以上のアボリジニの人々が警察に拘束された後に、死亡したと言われている。
また最近もアボリジニの少年がニューサウスウェールズ州の警官に、地面に顔を叩きつけられる動画も公開されているそうだ。
さらにオーストラリアの刑務所にいる受刑者の28%がアボリジニの人々とされ、若い世代の受刑者の50%がアボリジニの青年などとされているとか。
このような抗議活動はメルボルンだけでなく、ブリスベンやアデレード、シドニーなどの都市でも行われ、数千人が参加したといわれている。(了)
出典元:7NEWS:Melbourne Black Lives Matter protest organisers cop fine(6/6)
出典元:INDEPENDENT:Black Lives Matter protesters fined thousands of dollars by Australian police for ‘breaking lockdown’(6/6)