黒人武装民兵「NFAC」にアクシデント、誤って銃を発砲し3人のメンバーが負傷
アメリカにおいて、武装した黒人民兵の間で銃が誤発射されるアクシデントが起き、3人がケガを負った。
警官に射殺された女性のための抗議活動
ケガを負ったのは「NFAC(Not Fucking Around Coalition」のメンバーとされ、彼らは7月25日の午後、ケンタッキー州の街・ルイビルにある公園に集まり、行進していたという。
「NFAC」のメンバーは、今年3月に警察官に撃たれて死亡した女性、Breonna Taylorさんのために、正義を求めて抗議活動を続けてきたそうだ。
彼らはセミオートの銃を持って武装していたが、その日誤って銃を発砲するアクシデントが起き、3人のメンバーがその場に倒れたという。
3人はその後病院へと搬送され、ケガを負って治療を受けたそうだが、幸いにも命に別状はないと言われている。
Armed members of NFAC all-black militia march in #Louisville to demand justice for #BreonnaTaylor pic.twitter.com/MkxG2f75lo
— RT (@RT_com) July 26, 2020
突然部屋に踏み込んできた警官に撃たれる
今年3月に射殺されたBreonna Taylorさん(26)は、事件当時自宅にいたところを、逮捕令状もなしに踏み込んできた警官らによって撃たれて死亡したという。
当時、部屋にはTaylorさんの恋人である黒人男性、Kenneth Walkerさんもおり、警察は麻薬の売人として彼を追って、彼女の自宅に踏み込んだとされている。
警察官はノックもせずに部屋に入っており、その時Walkerさんは不審な人物が入ってきたと思い発砲、銃撃戦になったそうだ。その結果、Taylorさんに8発も銃弾が命中し、亡くなった。
しかしこの事件に関与した3人の警察官は、いずれも逮捕されていない。そのためデモ参加者は、警官らを逮捕し、起訴するよう求め、数ヶ月前から抗議活動を続けてきたという。
また「NFAC」のメンバーは、このデモを支援し、参加者を暴力から守るために集まったと考えられている。
Breonna Taylor was alive after police shot her — but received no medical attention https://t.co/oNCD1MEtgY pic.twitter.com/WEUAl6OqvV
— New York Post (@nypost) July 17, 2020
「NFAC」という組織とは?
「NFAC」は黒人の元軍人からなる組織と考えられるが、リーダーのJohn Fitzgerald Johnson氏は、「Black Lives Matter」の運動や「ブラックパンサー党」との繋がりを否定している。。
彼らが最初に確認されたのは今年の5月。黒人男性Ahmaud Arberyが殺された事件で、ジョージア州の街、 Brunswickで行われた抗議集会に姿を現わしたという。
もっとも「NFAC」は黒人民兵で、プロテスターやデモ参加者ではない。歌ったり声をあげたりすることもない。John Fitzgerald Johnson氏はそう主張している。(ただしアトランタのストーンマウンテンパークで集まった際には、南軍のモニュメント撤去を要求していた)
6月にアトランタで行われたRayshard Brooks さん殺害への抗議集会では、彼の妹の要望で身の安全を守る警護を行ったそうだ。(了)
出典元:ABC News:3 members of armed militia injured in shooting at Breonna Taylor protest(7/26)