中国空軍が米軍基地を攻撃する動画、実はハリウッドの映像が使われていた
先日、中国軍が米軍のものと思われる基地を攻撃するシミュレート動画を公開したが、その映像にはハリウッド映画のシーンが使われていることが明らかとなった。
500万回も再生される
中国空軍は9月19日、グアムにあるアンダーセン空軍基地と思われる場所を、核が搭載できる「H-6K」爆撃機で攻撃するシミュレート動画を公開した。
この動画のタイトルは「Gods of War – Attack!」とされ、その後中国空軍のオフィシャルWeChat アカウントやWeiboに投稿され、約500万回も再生されたという。
またこの動画は中国の愛国的な人々の間で褒めたたえられたが、翌日SNSユーザーらは動画に使われていた映像が、映画『ハート・ロッカー』や『トランスフォーマー/リベンジ』『ザ・ロック』のものであることに気づく。
A Chinese air force video showing a simulated bombing attack against a #US military base has backfired after sharp-eyed netizens realized that it contained footage lifted from #Hollywood blockbusters.
Read more: https://t.co/VFoBRn4WHh#AppleDailyENG #China #PLA pic.twitter.com/hcMBHjiT3d
— Apple Daily HK 蘋果日報 (@appledaily_hk) September 20, 2020
映像をよく借りている?
この事実を知ったあるユーザーは「中国には著作権の問題がないから幸運だったな」と皮肉めいたコメントを投稿。また「アメリカの映画から盗んだ?ただ笑うしかない」といった意見も寄せられたそうだ。
さらに失望したユーザーらは「腐敗した担当者が宣伝予算を横領したため、『借りた』シーンを使用する必要があったのか?」や「人民解放軍はアメリカ人に感謝したのか?」といった辛辣な意見も寄せたとか。
中国軍は当初、動画に「私たちは祖国の空の安全を守る擁護者です。 私たちは常に祖国の空の安全を守る自信と能力を持っています」とのコメントを添えていたが、これらの映画のシーンの使用について、まだ正式にはコメントしていない。
香港紙の「チャイナ・モーニング・ポスト」は、中国軍の広報部がハリウッドの映画から「借りる」ことがよくある、と伝えている。
またその記事において、関係者が「広報部門の職員のほとんどがハリウッド映画を見て育っているため、心の中ではアメリカの戦争映画にはかっこいい映像があると思っている」と述べたという。
先日、台湾にアメリカの高官が訪れ、中国軍が国境付近で演習を行い、緊張が高まっていたが、このシミュレート動画はそんな中で公開された。(了)
出典元:BBC:China military PR film mocked over ‘Hollywood clips’(9/21)
出典元:AppleDaily:Netizens mock propaganda “attack” video against US airbase for lifting Hollywood footage(9/20)